2021年01月10日
万博会場建設費600億円増に
コロナ対策こそお金使うべき
大阪市議会万博特別委 井上浩議員が質問
大阪市議会の大阪・関西万博推進特別委員会が2020年12月18日開かれ、2025年に開催される大阪・関西万博の会場建設費が、当初の見込みより600億円も上振れする問題について、日本共産党の井上浩議員が質問しました。
会場建設費は約1250億円と見込まれていましたが、井上信治万博担当大臣は20年12月11日、最大で600億円増え、約1850億円となることを明らかにしました。来場者の快適性・安全性などの向上のための施設整備(320億円)、雨除け・日除けのための大屋根の設計変更(170億円)が主な増加要因とされています。
井上氏は、会場建設費の上振れは、物価上昇などの不可抗力によるものだけではなく、20年7月に就任したプロデューサーの意見で博覧会協会が会場計画を修正したことが要因だと指摘。会場のデザインや中身については、これまで相当検討させてきたはずだとし、「これも必要、あれも必要と言われて追加するのではなく、市民感情としては従来の1250億円の中で行うべきだ」と主張しました。
さらに会場予定地の夢洲(ゆめしま)は大阪湾の人工島であり、南海トラフ巨大地震の津波や液状化に備えた避難対策や物資の備蓄こそ必要であり、今回のような計画変更による建設費の増大は「本末転倒だ」と批判。「コロナ禍で予算を圧縮するというなら市民の理解は得られると思うが、その努力や工夫をした形跡がない。コロナ対策にこそお金を使うのが真っ当な市民感情だ」と述べました。
(大阪民主新報、2021年1月10日号より)