大阪空港 〝門限破り〟急増
「1日発着370便」厳守を
日本共産党豊中市議団 安全・環境対策求める
日本共産党豊中市議会議員団(いつき澄江団長)は12日、大阪市内の大阪航空局を訪れ、「大阪国際空港の安全と環境対策を求める要望書」を手渡し、懇談しました。甲田俊博大阪航空局長、塩田昌弘空港部長ら6人の幹部職員が応対。空港近くに住む市民のほか、辰巳孝太郎前参議院議員が同席しました。
大阪航空局へ要望書提出
関西エアポートの運営後に
大阪国際空港は住宅地のど真ん中にある立地条件のため、時間規制(午前7時~午後9時)と便数規制(1日370回以内)が行われています。しかし2015年に大阪国際空港の運営権が関西エアポートに移って以降、いわゆる「門限破り」が急増。18年には103回を数えました。また2013年以降、1日の総発着が370便枠いっぱいになり、夏季や年末年始の臨時便も合わせると一日中の総発着回数が最高402回にも達しています。
過密ダイヤで遅延便が多発
このため過密ダイヤとなって、特に夜間の騒音が増加、安全が守られていないとして、要望書では、①「9時門限」破りを回避し、騒音値の上昇を抑えるために、1日の総発着回数370便を厳守し、年末年始の臨時便を370便を枠外とする規定を撤回すること、②午後6時から8時の着陸便の過密ダイヤを解消するために、2014年に緩和された着陸規制(1時間20回、連続60回)をやめ、14年以前の状態に戻すこと――を求めています。
改善努めたいと大阪航空局
議員団は、「遅延便が多発しているのは、過密ダイヤが組まれていることに問題があるのではないか。そこを規制する必要がある」と迫りました。
甲田航空局長は、「要望は本省の関係部局にすでに伝えている」とした上で、「臨時便については370の枠外として関係11の市町村にご理解を得ているところだが、関西国際空港とも連携し、減便しつつ改善に努めている。今回の要望は関西エアポートにも情報提供し、改善に努めたい。追って文書で回答したい」と述べました。
参加した空港近くに住む生野勝人さん(82)は「1日370の発着はどうしても守ってほしい。真夏でも窓を締め切らないとテレビ番組が観られない。光熱費もばかにならない」と改善を強く要望しました。
(大阪民主新報、2021年1月24日号より)