おおさかナウ

2021年01月30日

広域一元化条例案
大阪市の持つ権限を府に移管
骨子確認 2月議会に提案へ

 府と大阪市は22日、大阪市役所内で開いた副首都推進本部で、「広域一元化条例」案の骨子を確認しました。都心部の再開発や、高速道路・鉄道建設など大阪市が持つ都市計画の権限を府に移管するもので、4月1日の施行を狙って2月に開会する府市の両議会に提案する方針です。

 骨子では、知事を本部長、大阪市長を副本部長とする副首都推進本部会議を条例に明記し、「成長戦略」や大規模開発などを決定するとしています。
 同条例案は、大阪市を廃止・分割する、いわゆる「大阪都」構想が昨年11月1日の住民投票で否決されたにもかかわらず、吉村、松井両氏が「都」構想の「対案」として党利党略で持ち出してきたもの。住民投票で示された民意は政令市である大阪市を存続し、その権限・財源を市民のために生かすことでした。
 吉村氏は当初、大阪市が持つ427の事務と2千億円の財源を条例で府に移す考えを表明。これに対し住民投票の民意を無視し、地方分権の流れに逆行するなどの批判が起こり、移管の対象は大幅に縮小されましたが、吉村氏や松井氏は大阪市の権限を府に移すことに固執しています。
 大阪市をよくする会はこの間、松井市長宛てに①住民投票の結論を順守し「広域一元化」や昨年廃案になった「8区総合区」などの条例提案を行わないこと②政令市・大阪市の力を発揮し、新型コロナ対策に全力を挙げること――を求める直接請願運動などに取り組んでいます。

(大阪民主新報、2021年1月31日号より)

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