野党連合政権への世論と運動を奔流に。
大阪の「二重の逆流」に対する「二重のたたかい」「二重の共同」を大きく
2021年3月6日 日本共産党大阪府委員会統一戦線部
新型コロナ対策をはじめ、後手後手の菅自公政権への失望と怒りがわき起こるなか、日本共産党と立憲民主党が国会に共同で予算組み替え案を提出するなど、共同の輪が広がります。このなかでいよいよ「野党連合政権」への世論と運動を大きなうねりにしていくこと、大阪では「自公政権」と「維新政治」の「二重の逆流」をうち破るための「二重のたたかい」「二重の共同」を大きく発展させることが強く求められています。
1)市民と野党の共闘――最大のカギは「野党連合政権合意」
大阪でも昨年1年間、市民と野党の共同行動が多彩に広がりました(昨年12月18日付のアピール「総選挙での野党連合政権樹立へ、市民と野党の共闘をさらに」参照)。
この到達点のうえにたって、総選挙に向け、いま最大の焦点は「野党連合政権」への合意をつくりだすことにあります。
「野党連合政権合意」は、それ自身が歴史的にも画期をなすものであり、それに至る道は平坦なものではありません。自公政権側やその補完勢力は、あらゆる妨害をすすめてくるでしょう。同時に、いま新型コロナ対策をすすめるうえでも、医療や福祉、くらしに公的責任をはたす政治を実現する上でも、また「ジェンダー平等」への道を切り開く上でも、いまの自公政権を転換し、野党連合政権を実現しなければなしとげられない。この合意をひろげられる客観的条件は日増しに成熟しています。
大阪でも条件のある小選挙区で「野党統一候補」を実現するためにさまざまな努力が積み重ねられています。同時に、大切なのは「野党連合政権合意」があってこそ、「政策合意」「統一候補」の道が、熱く大きく、切り開けることです。「はじめに候補者一本化ありき」ではなく、切実な要求、政策にもとづいて、「野党連合政権」へ「多数者」を結集するための世論と運動を、大阪のどの地域、分野からもダイナミックに起こすことを強く呼びかけたいと思います。
そして私たちは野党連合政権への道をきりひらき、その政権をささえるためにも比例代表選挙での日本共産党躍進を実現しなければならず、そのための「特別期間」のとりくみに全力をあげているところです。
2)「5つの提案」をかかげた運動を大阪から
わが党は、「野党連合政権」の「共通政策」になりうる「5つの提案」を提起しています。
- 新自由主義から転換し、格差をただし、暮らし・家計応援第一の政治をつくる
- 憲法を守り、立憲主義・民主主義・平和主義を回復する
- 覇権主義への従属・屈従外交から抜け出し、自主・自立の平和外交に転換する
- 地球規模の環境破壊を止め、自然と共生する経済社会をつくる
- ジェンダー平等社会の実現、多様性を大切にし、個人の尊厳を尊重する政治を
大阪でも、これを立憲民主党、社民党のみなさんにも手渡し、討論をよびかけています。
2015年、強行された「安保法制」を廃止するために、「野党は共闘」をかかげた画期的な運動が広がりました。以来、国会内外での共同のとりくみの広がりのなかで、いまは新型コロナ禍の教訓からも、「医療、福祉、くらし第1の政治を実現するために野党連合政権を」「核兵器禁止条約を批准するために野党連合政権を」など豊かに広がる一致点を掲げての運動を大きく広げる時です。特に大阪は、自公政権の「自助」=自己責任のみを求める冷たい政治が、維新政治のもとで加速しています。「格差をただし、暮らし・家計第一の政治をつくる」ことは、どこよりも切実ではないでしょうか
「二重の逆流」下にある大阪から、こうした国政課題を掲げた世論と行動を起こすことは国政転換に果たす大きな使命です。
3)維新政治転換のたたかいと共同を「二重」に
いま一つ、強調したいことは、大阪の共同をすすめるうえでは、「野党連合政権」めざすたたかい、共同と大阪府・市政において維新政治を転換するたたかい、共同はそれぞれ独自に求められることです。
「維新」は、おおもとをたどれば、「関空・大阪湾ベイエリア開発」をはじめとするゼネコン浪費など「自民党・オール与党政治」の破綻のなかから生まれました。この悪政と府民利益との矛盾が広がり、「オール与党」には大阪の将来ビジョンが描けなくなった時に、維新は「その根源は二重行政」と特異な論法を展開し、府民的な幻想をつくりだしてきました。このもとで、維新は自公政権の最悪の補完勢力であるにもかかわらず、維新支持者からはあたかも「改革勢力」のようにみなされています。
このもとで、大阪では、「野党共闘」を強力にすすめることと一体に、自公政権を補完する維新の実像をていねいに情報提供し、その幻想をはがすことが求められます。そして、大阪における「維新政治」の逆流を転換するたたかいでは、維新以外のすべての勢力の結集による共同のとりくみが必要です。これをどちらかに解消することは、さまざまな矛盾を生み出します。力のいることですが、それぞれの共同課題、共同対象を明瞭にすることで、それぞれもっとも幅の広い共同がなしうるのではないでしょうか。
4)「特別期間」成功を何としても
こうした立場で、わが党ならではの理論的、実践的な役割を発揮し、また大阪革新懇や「政策フォーラム」をはじめ、市民と野党の共闘をすすめる広範な団体、個人と手をたずさえて、野党連合政権樹立と維新政治転換のために力をつくす決意です。
また4月末までとりくむ「特別期間」のなかで、「いまの自公政治、どう思いますか」「声をあげるなら政治を変え、くらしを変える道はあります」「野党連合政権のために全力尽くす日本共産党を知っていただき、ごいっしょに」と対話をくりひろげ、総選挙勝利の力、党員と「しんぶん赤旗」読者を増やしましょう。心からよびかけます。
以上