大激戦競り勝ち議席死守・奪還
正面から橋下・維新と対峙し
都構想ノーのバッジ
大阪市議選此花選挙区 瀬戸一正さん
定数2に有力候補三つ巴の大激戦区となった大阪市此花区では、前回選挙で涙を飲んだ前職、日本共産党の瀬戸一正氏(66)が、自民の推薦を受けた公明新人に競り勝ちました。公明候補は前回から得票減、瀬戸氏と維新が得票を増やしましたが、瀬戸氏は維新の2倍以上の682票増で8411票を獲得。得票率も3・93ポイント増で31・8%になりました。
投票日夜、瀬戸氏の当選を知って事務所に駆け付けた支持者は、「住民と一緒になって活動してきた。地道にすごい活動をしてきた結果。区民の代表として通ってもらわないといけない人でした。良かった。うれしい」と喜びました。
91年の初当選以来、5期20年大阪市議として活動した瀬戸氏は、区内を流れる正蓮寺川を埋め立てて建設する阪神高速道路の公害反対運動に取り組み、高速道路を地下に封じ込めて地上に正蓮寺川公園を造る土台をつくりました。しかし、いよいよ公園造りに踏み出そうとした矢先の2011年、議席を失いました。
その後も「バッジを失っても現職並みの仕事を」をモットーに活動。生活相談活動とともに、正蓮寺川公園など街づくりにも奔走する中で、対話した市民からは「現職ではないんですか?」と聞かれることも少なくありませんでした。
選挙戦で瀬戸氏は、「『都』構想と橋下・維新政治の本当の姿を知らせることが使命」だとして、正面から批判。「都」構想で大阪市が5つの特別区に分割されたら、区役所が遠くなる問題とともに、橋下市長になってから、市バスの本数が減らされて大変不便になったこと、正蓮寺川の公園づくりのための事業費も3分の1に減らされたことなどを挙げ、「『都』構想をストップし、元に戻すためにも、党派の垣根を越えたご支援を」と訴えました。
「『都』構想をやめさせ、暮らしを守るバッジを取り戻したい。なんとしても議席回復を」と、ことし1月から党支部・後援会員らと共に区内約2500件を訪問して対話。朝はターミナルで、夕方はスーパー前で宣伝を続けてきました。
公明党については安倍・自民党とともに平和を壊し、その一方で、大阪市の敬老パスから乗るたびに50円を取ることや、国保料値上げにも賛成したと批判。今回、共産党の得票が公明党を上回ったのは、1975年以来40年ぶりのことです。
瀬戸氏は言います。
「大阪市を廃止する『都』構想を必ずストップして、暮らしの問題と区の街づくりにいっそう取り組んでいきたい」
(大阪民主新報、2015年4月19日付より)