大阪市「オンライン学習」
「提言」の校長処分するな
共産党が市教委と懇談
松井一郎大阪市長が緊急事態宣言期間中に市内小中学校で「原則オンライン授業」を行うと発言し、現場が混乱した問題などを巡り、日本共産党大阪府委員会は15日、大阪市教育委員会にあらためて事実経過を確認するとともに、問題点を指摘しました。
懇談には、辰巳孝太郎府副委員長・前参院議員、宮本たけし前衆院議員(近畿比例・大阪5区重複候補)、西田さえ子衆院比例候補、竹内よしのり衆院大阪1区候補、井上浩、長岡ゆりこ両市議らが出席しました。
松井市長は4月19日の会見で、3回目の緊急事態宣言期間中に、「オンライン授業」を行うと表明しました。
大阪市は22日、「オンライン学習」の方針を各校長に通知しましたが、通信環境が不安定なまま行われたり、接続テストのみの学校もありました。
会議なしでの市長の決定は違法
懇談では、市長の会見前、「オンライン授業」実施について教育委員会への相談はなく、会見後、議事録が必要のない事務局で相談、教育長の専決で「オンライン学習」の通知が送られたことが判明。宮本氏は、改正後の「地方教育行政法(地教育行法)」でも、総合教育会議を開く必要がある案件だと指摘し、今回の決定が法違反だと述べました。
市長発言発端に学校現場が混乱
また、大阪市立小学校長が、市長の「オンライン授業」発言を発端に、学校現場が混乱を極めたとし、市の教育行政への提言書を市長に送った問題で、市教委が市議会で校長処分の可能性に言及したことをただしました。
担当者は、校長が提言内容を第三者に伝えたことで広く知られ、学校にも賛否を伝える電話がかかってきたことなどを報告。倫理原則を明記した第4条に違反するかどうか慎重に検討していると報告しました。
小中学生を育てている竹内氏は「提言の内容を知った人は圧倒的に賛成している」と語り、辰巳氏らも処分を絶対に行わないよう求めました。
(大阪民主新報、2021年6月20日号より)