おおさかナウ

2021年05月29日

子どもの学習権の保障こそ
教育こども委 井上浩議員が質問

 

質問する井上議員=20日、大阪市議会教育こども委員会

 20日開かれた大阪市議会教育こども委員会で井上浩議員は、緊急事態宣言中に市立小中学校で行われていたオンライン学習が24日から通常授業に戻すという方針転換が行われた問題などについて質問しました。
 市教委は、子どもの感染者が徐々に減少し、子どもの重症者例も報告されていないことからオンライン学習を前倒しで終了することを決めたと説明。井上氏は、オンライン学習を実施するため現場では準備を急ピッチで進め、通信状況は3~4割にとどまったとし、「混乱した現場に対するおわびの一言もない」と批判しました。
 本来はオンライン学習に必要な接続テストを小学1年生はことし9月末、小学2年生から中学3年生は7月末をめどに実施することにしていたのであり、学校によって対応はばらばらになったと指摘。「大事なことは子どもたちを絶対感染させないと同時に、学習権を保障することだ」と力説しました。
 井上氏が現状認識をただしたのに対し、松井一郎市長は「井上議員は有事の状況と平時の状況を混同している。市の危機管理のトップとして、子どもの命を守ることを最重要に考えた」などと答弁。井上氏は「有事であれ平時であれ、ぶっつけ本番ではかえって混乱を招く。現に学校によって対応がばらばらとなり、有事の足を引っ張る結果となった」とし、トップダウンのやり方を改めるよう求めました。
 生野区の学校統廃合問題について井上氏は、これまで市議会に提出された陳情は計20件、合計署名数は延べ2万2821人で、生野区では統廃合対象地域だけでなく、市全体の教育に関わる問題だとの認識が広まっていると強調。山口照美生野区長に対し、いったん立ち止まり、地域や学校関係者と話し合っていくべきだと求めました。

 

(大阪民主新報、2021年5月30日号より)

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