総選挙へどう取り組むか
日本共産党 柳利昭府委員長に聞く
秋に必ず行われる総選挙での躍進勝利に向け、日本共産党がどのような活動に取り組んでいくのか、柳利昭・日本共産党大阪府委員長に聞きました。
野党共闘へ弾みをつけた都議選の勝利
――都議選は改選前を上回る19議席獲得の勝利でしたね。
五輪よりも命優先の政治を、五輪は中止しコロナ収束にあらゆる力を集中するべきだとの訴えが受け止められた重要な勝利です。
大阪府党組織もオルグや延べ150人以上の宣伝ボランティアを派遣し、テレデータや結び付きでの支持訴えや支援募金に取り組みました。
共産党と立憲民主党の共闘の力が発揮され、自民・公明の過半数を阻止したことも重要です。総選挙に向けた野党共闘の協議に弾みをつけるものです。
この結果を確信に、大阪でも総選挙勝利躍進へ踏み出しましょう。
「比例大阪80万票」実現に必要な課題をやり抜く
――6月活動の確信は。
6月は都議選支援とともに、9月以降が確定的となった総選挙躍進を目指して大阪府委員会アピールを発表し、コロナ危機打開のたたかいと一体に、8月末までに「大阪80万、近畿180万票」の得票目標実現に必要な課題をやり抜くために、力を尽くしてきました。
コロナ対策では、「助かる命が助からない」事態を二度と繰り返さないために、府委員会コロナ対策アピールで感染封じ込めへの政策転換を大阪府に求め、緊急署名に取り組みながら、ワクチン接種などの相談活動を進めました。
また、学生などへの食糧支援が19地区に広がり、青年との結び付きと民青同盟員拡大が強められる中で、民青同盟は府代表者会議を成功させました。
全支部の取り組みへ援助を
宣伝・対話活動では、感染対策をとりながら6700回余のスポット宣伝、対話で約2万5千人、比例支持拡大で約1万4千人伸ばしました。6月も2つの選挙区でオンライン演説会が開催され、支部のオンライン集いや「ミニ集い」開催の努力が進められています。
「緊急事態宣言」の中でも党勢拡大で奮闘し、読者拡大では、日刊紙で堺、日曜版で河南・吹田摂津・枚方交野・大阪中央・西淀川此花の各地区が前進しました。
「特別期間」で切り開いた前進方向を発展させる努力が進められましたが、入党働き掛け支部が6%弱、読者拡大成果支部が38%にとどまり、全支部が足を踏み出す上で機関の援助が重要になっています。
野党連合政権の世論広げ「比例を軸」に党躍進を
政権担当能力を示した野党
――総選挙躍進へ重視することは。
党中央は、「国民の菅政権への怒りは深く広がりつつあり、市民と野党の共闘による政権交代の必要性がますます大きくなり、共闘の前進が痛切にもとめられている」(6月常任幹部会「訴え」)と、総選挙勝利目指す活動で大攻勢をかけることを呼び掛けました。
今国会で日本共産党は、党ならではの先駆的論戦とともに、市民と野党の共闘の前進にも力を尽くしました。野党は共同で予算組み替え動議を提出するなど、コロナ対策で政権担当能力を示してきました。また入管法改定案を事実上の廃案に追い込み、4月の3つの国政選挙での全勝、立憲民主党との党首会談で「総選挙での協力に向けた協議開始」で一致するなど、共闘は着実な前進を勝ち取ってきました。
政権交代に直結する総選挙で、野党連合政権が現実の課題となる下で、共闘破壊の動きも熾烈になります。攻撃をはねのけて野党連合政権を勝ち取る世論を広げ、「比例を軸」に党躍進の勢いをつくるため全力を挙げます。
党躍進と野党連合政権にこそ政治変える力がある
日本共産党への新たな期待
――対話での手応えは。
大阪でも菅政権への怒りが噴き出すとともに、「5つの提案」などで危機打開の方向を示す日本共産党への新たな期待が寄せられています。
同時に大阪では、コロナ問題で「未治療死」が相次ぎ、「近代の日本ではありえないことが大阪で起こった」(NHK)など、全国最悪の「医療崩壊」を起こした維新政治に対し、厳しい批判が広がっていることも重要です。
菅政権との対比で、維新を「改革者」と期待する人たちにも、新しい「党押し出しパンフ」を使って維新の姿を知らせ、日本共産党の躍進と野党連合政権にこそ、政治を変える本当の力があることを語り広げていきたいと考えています。
総選挙勝利のために全力を尽くして取り組む
――総選挙勝利へ向けた7月の活動方針は。
8月末までに、「大阪80万、近畿180万票」実現の土台を築くために、次のような活動に取り組みます。
■党創立記念の15日までに全支部が得票目標と作戦計画を決め、22日~25日までの4連休を「総選挙勝利・7月目標達成全支部総行動デー」で総決起をつくる。
■コロナ対策署名で対話を広げ、府の対策の転換を求めながら、ワクチン接種や暮らしの相談活動を進める。
■15日までに「医療と暮らし」ポスターなど全てのポスターを貼り出すとともに、9日(金)の「近畿一斉宣伝」など、8月末までに20世帯に1回の声の宣伝を目指す。
■比例80万票実現・100万対話の早期実現へ、「党押し出しパンフ」と「対話アンケート&リーフ」で7月中に80万対話と40万支持拡大をやり抜く。
■「入党しましたDVD」や「オンライン入党懇談会」(11、15、17日)も活用し、全支部が党勢拡大に取り組み、8月末までの総選挙時回復を目指す。
■各選挙区で取り組まれるオンライン演説会、全支部での「集い」を軸に、あらゆる活動で若い世代・真ん中世代と結び付き働き掛ける努力を貫く。
日本と大阪の命運をかけた歴史的な総選挙で勝ち抜くため、全力を尽くしていきたいと思います。
(大阪民主新報、2021年7月11日号より)