2021年07月10日
宮本岳志の東奔西走
事実解明のために政権交代を
ついに国が「赤木ファイル」を公表しました。「ファイル」の最初のメールは2017年2月16日付です。私が国会で最初に森友問題を追及した2月15日の翌日から文書改ざんへの動きが始まったのです。
翌17日の予算委員会で安倍首相が、「私や妻がこの土地の売却に関わっていたら首相も国会議員も辞める」旨の答弁をしたことから大騒ぎとなりました。
さっそく2月22日には「疑惑の2・22」と呼ばれる会議が官邸で開かれます。当時の佐川理財局長や国交省航空局次長、佐川氏の後任の理財局長、太田充氏などが集められましたが、招集したのは当時の菅官房長官でした。政府は会議の開催自体は認めつつも、内容は一切明かしていません。
2日後の2月24日。衆院予算委員会で「交渉記録をすべて国会に提出せよ」と迫る私に、佐川局長は「すべて廃棄した」と答弁。委員会室は騒然となりました。夕刻の会見で、菅氏は記者に「30年保管の決裁文書があるので差し支えない」などと答えたのです。
妻の雅子さんによると俊夫さんが上司に呼び出され、文書改ざんを指示されたのは2月26日です。「赤木ファイル」には26日から10回にわたって、本省から近畿財務局に改ざんの指示が送られています。
「森友事件」の中心人物は安倍前首相夫妻ですが、「赤木事件」の中心人物は菅義偉現首相ではないかということが浮き彫りになりました。再調査は当然ですが、本当にすべての事実を明るみに出すには政権交代が必要です。(みやもと・たけし 衆院近畿比例・大阪5区重複候補 第2週掲載)
(大阪民主新報、2021年7月11日号より)