コロナ対策、年金問題から政権交代まで
命守り、新しい政治つくる
小池書記局長と清水衆院議員が街頭リモート対談
JCPサポーター大阪が街宣
日本共産党の躍進を願い、応援する市民有志でつくる「JCPサポーター大阪」が18日から3日間、「3連休作戦」と銘打ち、大阪市内の駅頭などで街頭宣伝に取り組みました。19日にJR・京阪京橋駅前で行われた宣伝は、初の試みで小池晃書記局長・参院議員がオンラインで参加。その場に駆け付けた清水ただし衆院議員(近畿比例・大阪4区候補)と共に、寄せられた質問に答える対話形式で、目前に迫った総選挙の意義や政策、党の魅力を訴えました。
科学的知見に基づく対策を
駅前に設置されたモニターに映し出されたのは、東京都内で遊説の合間、乗用車で移動中の小池氏。映画「パンケーキを毒見する」にも登場した小池氏に、「(映画の中で)小池さんがごく自然に、お連れ合いのことをパートナーと言われていたのが、素敵。そういうジェンダー平等で先進的な考えを持つ人が国会に増えてほしい」という感想も寄せられる中、コロナ対策、外国人労働者、障害者雇用、年金制度などの問題で対話が行われました。
新型コロナ対策を巡り、清水氏は昨年末に自ら感染し、ホテル療養を余儀なくされた体験を紹介しながら、菅政権がコロナ対策での無策を覆い隠すために打ち出した「自宅療養」の方針は「自宅放置」だと批判。大阪では吉村洋文知事(大阪維新の会代表)が重症病床を減らしたことで、ことし4、5月で在宅死した患者が19人いるとし、「科学的知見に基づく対策を行い、医療機関への支援と併せて病床確保が欠かせない」と語りました。
小池氏は、呼吸困難や倦怠感などの後遺症が非常に深刻な場合があり、「予防をしっかり行うとともに、ワクチン接種も後遺症を軽くするというデータもある。ワクチン接種と一体に検査を行い、感染を抑え込むことが大事だ」と述べました。
自粛と補償を一体のものに
「ミニシアターやライブなどで苦労している人も多い」という意見に小池氏は、「コロナで大打撃を受けているのが文化・芸術分野」と答えました。ミニシアターや小劇場ではほとんどクラスターは起きていないのに、政府は一律に休業・自粛要請を出し、文化庁の補助金は何か新しいことに取り組むことが条件になっており、「やれていたこと」が「できなくなっていること」への補償がないと指摘。野党は国がお金を出して芸術文化振興基金をつくることを要求しており、必ず実現したいとし、「芸術文化の灯を消すな」と話しました。
清水氏は、協力金・支援金の対象になっていない職種の人々も多い中、持続化給付金を1回切りに終わらせず、引き続いて届けることなど、「自粛と補償はセットで」の声を届けていきたいと述べました。
市民と野党の共闘が力強く
「テレビでは自民党総裁選のことばかりやっているが、野党共闘の現状は。なぜ政権交代が必要なのか」という質問に、小池氏は「野党共闘は力強く進んでいる」と報告。6年前の9月19日、安保法制(戦争法)が参院で強行採決され、日本共産党は中央委員会総会を開いて、野党連合政権をつくろうと呼び掛けた歴史的な日だと振り返りました。
それから6年、いろんな選挙を通じて市民と野党の共闘が進み、ことしは4月の国政3選挙、7月の東京都議選、8月の横浜市長選と勝利してきたと報告。さらに市民連合と日本共産党、立憲民主党、社会民主党、れいわ新選組の4野党が共通政策で合意(8日)したとし、「一緒にたたかう旗印ができた。総選挙に向けて共闘をさらに確かなものにするため、『野党は共闘して自民党を打ち負かしてほしい』という世論の後押しを」と呼び掛けました。
清水氏は「反共攻撃で野党共闘は分断できないことが明らかになった」と強調しました。八代英輝弁護士がTBS系番組「ひるおび!」で、「共産党は暴力的な革命を党の要綱として廃止していない」と発言(10日)。これに対し日本共産党だけでなく、野党が共闘全体への攻撃だと日本共産党の立場を支持し、抗議の声を上げたことで、八代氏を撤回・謝罪に追い込んだとし、「野党を分断するのが権力側の狙いだが、逆に結束を固めてくれた。大阪でも近畿でも野党共闘を推し進め、比例代表では共闘の要となる日本共産党を伸ばして下さい」と訴えました。
日本共産党を比例で大きく
政権交代と日本共産党躍進の必要性について語った小池氏は、今度の総選挙は「非常に分かりやすい選挙」だと力説、3つの意義を挙げました。「なにより、いのち。ぶれずに、つらぬく」という日本共産党のキャッチフレーズを紹介し、コロナに感染しても入院できず自宅で亡くなる人が8月以降、東京では44人も出ており、その半数以上が50代以下だとし、「これは人災だ。命を守る政治をつくろうと正面から訴えたい」と語りました。
さらにコロナ危機の体験を踏まえて新しい日本をつくる選挙ということ。「コロナで人々が苦しんでいる原因は、ウイルスの感染力の強さだけではなく、医療や介護を切り捨ててきた日本の政治にある」と強調。「一人一人の命や暮らしを大切にする政治にしよう」と訴えました。
最後に小池氏は、野党共闘で本格的にたたかう初めての選挙であり、政権交代で安倍・菅政権の9年間の政治に決着を付けるためにも、共闘の発展に力を尽くしてきた日本共産党の躍進が原動力だとし、「比例代表で日本共産党を大きく伸ばしてほしい」と語りました。
しっかりしている共産党に
ツイッターで街頭宣伝の開催を知って参加したという女性(38)=大阪市城東区在住=は、「『演説会をやりました』という話はネットでよく見かけるが、一度最初から生で見てみたかった」と話しました。
女性は、過去の選挙では「自民党ではない党」に投票し、大阪市廃止・分割の是非を問う1回目の住民投票(15年)では「維新が頑張っていると思って、賛成に投票した」といいます。
「その後の安倍さんの政治や、維新が国会でやっていることを調べて、『これは、やばい』と感じるようになった。コロナでも、森友問題でも、一番しっかりしているのは共産党だと感じるようになった。総選挙で投票します」と話しました。
通りがかりにJCPサポーター大阪のチラシ(写真)を受け取った男子高校生(18)=大阪市城東区在住=は、「総選挙で初めて投票します。障害者の人とか弱い立場にある人のことをしっかりやってくれる政党や政治家を選びたい。もらったチラシも参考にして情報を集めて考えます」と話しました。
(大阪民主新報、2021年9月26日号より)