2015年05月03日
ただしの国会レポート9
橋下市長行政訴訟こそ裁判員を
あなたは人を裁けますか?冤罪を見極める自信がありますか?死刑判決を下せますか?——裁判員制度が始まって6年が経過しようとしています。裁判での市民感覚の反映や、司法への国民理解を深めることを目的に約5万6千人が参加してきましたが、問題点も浮き彫りになり、4月22日の衆議院法務委員会で質問に立ちました。
ひとつは辞退率の高さ。裁判員候補の65%が何らかの理由で辞退しています。期日当日のドタキャンも3割近くにのぼり、「なりたい人だけが裁判員」になってしまいます。裁判員経験者で、ショッキングな証拠写真を見て体調を崩した報告も寄せられ、心理的負担解消や、懲役刑まで課せられる守秘義務規定緩和なども検討しなくてはなりません。
そもそも、刑事事件だけではなく、民事裁判や行政訴訟、労働裁判なども裁判員制度を取り入れることが必要です。抜本的見直しを質疑でもただしました。
市民感覚では、橋下市長をめぐるいくつもの行政訴訟にこそ、裁判員制度を取り入れてほしいものです。断罪されているとはいえ、思想調査アンケートや、組合事務所立退き強制、WTC購入訴訟など、いかに憲法や法律をないがしろにしてきたかが、より市民的に明らかにされると思うのです。
5月17日の「住民投票」は市民みんなが裁判員。大阪市を廃止していいのかどうかをジャッジする権利を持っています。暮らしと民主主義を破壊する「大阪都」なるものにNOの審判を下しましょう。
(清水ただし 衆議院議員 隔週で掲載)
(大阪民主新報、2015年5月3日・10日付より)