おおさかナウ

2022年01月15日

第6波から府民の命守れ 新型コロナ
オミクロン株が急拡大
日本共産党 対策強化求め緊急要望

 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が今年になって、大阪府でも感染が急拡大しています。「第6波」から府民の命を守ろうと、日本共産党は、府議団が吉村洋文知事らに緊急要望を行うとともに石川たえ府議団長が、たつみコータロー府新型コロナ関連対策本部長(前参院議員・大阪選挙区候補)と緊急対談。大阪の状況や課題などを語り合い、インターネットで配信しました。

医療体制強化と大規模検査、学校での感染防止を

吉村知事ら宛てに新型コロナ第6波から府民の命を守るための緊急要望を行う(奥右から)石川府議、たつみ氏、内海府議=12日、府庁内

 日本共産党府議団は12日、新型コロナウイルス感染拡大第6波から府民の命を守るため吉村洋文知事と府教育長宛に緊急要望をしました。同党のたつみ氏が同席しました。要望書では医療体制の緊急強化と大規模検査の実施、学校での感染抑止を求めています。
 要望では、感染者は入院か宿泊療養を基本とすることを求めました。そのために、病床・病室や医療従事者の確保数を緊急に引き上げることが必要です。
 「大規模医療・療養センター」をただちに稼働し、医療スタッフを大幅増員、酸素吸入を全病床で行えるようにするなどの機能強化も訴えました。
 感染者の受け入れや病床確保への補助金を引き上げ、発熱外来診療体制確保支援補助金の復活や診療報酬引き上げを国に求めることも要望しました。
 要望書では、宿泊療養施設を計2万室をめどに緊急確保することも挙げています。また、やむを得ず自宅療養する感染者への24時間往診・訪問看護体制の緊急構築も要望しました。
 無症状者への無料検査を府内の全中学校区で実施すること、高齢者施設従事者への定期PCR検査、学校や保育所などへの人的・物的支援も求めました。

医療・保健体制を脆弱化してきた政治から転換を

たつみ氏と石川氏が緊急対談

緊急対談で語るたつみ、石川、司会を務めた渡部結党府副委員長=6日

 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が急拡大する中で、日本共産党のたつみ氏は6日、オミクロン株の感染状況や医療対応を巡る課題、大阪の感染対策の課題などをテーマに、同党の石川たえ多枝府議と緊急対談。動画投稿サイトユーチューブでライブ配信しました。
 府の新規陽性者数など感染動向を報告した石川氏は、人口10万人当たりの感染者数は東京を上回り、1人の陽性者が何人にうつすかを示す「実効再生産数」(1月4日時点)は約1・97で全国1・64と比べても高い数値だと指摘。感染力が強いオミクロン株の特徴に触れながら、市中感染の報告が相次ぐ状況の下、オミクロン株への置き換わりが相当進んでいるとし、「昨年の第4波や第5波をはるかに超える勢いで、感染が広がっている」と懸念を示しました。
 コロナ病床を最大約3700確保するなどとした府の計画や、無料検査場が府内200カ所にとどまり、府内10市町村には1カ所もないことなどの問題も指摘。石川氏は「医療・療養体制の充実とともに、感染そのものを防ぐ対策を強化すべきだ」と語りました。
 大阪府が国の病床機能再編支援策に基づき、急性期病床を229床削減(2020年度)した問題を追及した府議会の一般質問の様子を映像で紹介。石川氏は「多くの病院のベッドが足りないと悲鳴を上げている時に、大阪ではコロナ禍で最も必要とされた急性期病床を229床も減らした。こんなやり方を黙って見過ごすことはできない」と述べました。
 たつみ氏は、維新政治が住吉市民病院廃止や全国平均より2倍の保健所職員削減を進めたと指摘。「医療・保健体制を脆弱にしてきた政治の転換が必要だ」と語りました。
 大阪維新の会が狙う府議会定数削減についても、1人区増によって多様な府民の声が行政に反映されず、議会のチェック機能や民主主義破壊につながると指摘しました。

(大阪民主新報、2022年1月16日号より)

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