おおさかナウ

2022年01月15日

平和・暮らし守る憲法が息づく政治へ
自衛隊明記で「戦争する国」づくりに
たつみ参院候補 第1弾国政ミーティング

憲法9条を守り生かす政治をと訴えるたつみ氏=2021年12月25日、大阪市中央区内

 夏の参院選で議席奪還を目指す日本共産党のたつみコータロー候補(前参院議員)が、焦点の課題について縦横に語る国政ミーティング第1弾「9条を守り、憲法を生かす」がこのほど開かれました。明文改憲の企てに加えて従来の憲法解釈を180度転換する「敵基地攻撃能力」の保有など憲法破壊の動きが加速する中、たつみ氏は「憲法をないがしろにする政治を変えよう。9条を必ず守り抜き憲法が生きる政治を実現しよう」と呼び掛けました。

改憲巡るたたかいを弁証法で 宮本衆院議員

 先の総選挙で自公と補完勢力・日本維新の会などの改憲勢力が改憲発議に必要な3分の2の議席を4年ぶりに確保し、臨時国会では岸田政権発足後、初めてとなる衆院憲法審査会での議論が行われました。

改憲議論加速求める自公維

 衆議院にだけ設置された憲法審査会は改憲原案の発議・審査を任務とし、憲法審(12月16日)の自由討議では改憲論議の加速を求める発言が相次ぎ、自民党議員は9条改憲など盛り込んだ同党改憲4項目を「今後の議論のたたき台」と述べ、維新は夏の参院選と同時に改憲の国民投票を行えるよう議論をと主張。公明も審査会の週1回定例開催をと述べるなど改憲議論の加速を求めています。

改憲勢力にも矛盾浮き彫り

 国会報告した宮本岳志衆院議員は、憲法53条に基づく野党の臨時国会召集の要求を無視し続けた自公政権を批判、「現行憲法を尊重しない与党が憲法を語る資格はない」と強調しました。
 憲法審の自由討議では、野党各党が「多くの国民は改憲を政治の優先課題とは考えていない」「憲法審を動かすべきではない」「憲法を政治に生かすための議論が必要」などと主張した一方、改憲派議員からも自民党の「改憲4項目」に対する慎重意見など改憲勢力側の矛盾が浮き彫りになっていると指摘しました。

たたかいが改憲押し返した

 宮本氏は、「政治対決の弁証法」の視点から憲法を巡るたたかいを振り返り、安倍政権(第1次=2007年、第2次=12年)、集団的自衛権行使容認の閣議決定(14年)、安保法制強行(15年)など憲法破壊の動きを列挙。日本共産党が提唱した野党連合政権の呼び掛けと市民と野党の共闘の前進、改憲勢力の衆院3分の2議席確保(16年)と『読売』インタビューで自衛隊明記の改憲方針提起(17年)、3千万署名の推進と参議院での改憲勢力3分の2議席の阻止、森加計桜疑惑追及と安倍政権退陣など、改憲策動を全国のたたかいで押し返してきたと語りました。

憲法記念日節に1千万署名

 最後に宮本氏は「9条改憲ノー!全国市民アクション」が呼び掛けた「憲法改悪を許さない全国署名」に応え、日本共産党として今年5月3日を節に1千万人規模で署名を集める方針を紹介。「運動を成功させ、夏の参院選でたつみさんを国会に押し上げ、平和と暮らしを守る憲法の精神が息づく政治を目指そう」と訴えました。

これまでの規定が空文化し

 たつみ氏は、自民党改憲4項目について、「9条に自衛隊を明記すれば戦力不保持、交戦権否認の規定が空文化し、自衛隊が海外での戦争に参加する制約が失われる」と指摘。現在の憲法にはない緊急事態条項創設について、国民の人権の制限を伴うもので9条改憲と合わせ「戦争する国づくり」が狙いだと述べました。

軍拡競争の先に未来はない

 岸田首相が所信表明(12月6日)で歴代首相の中で初めて「敵基地攻撃」能力保有の検討を明言した問題について、「憲法9条の下で決して許されない」と強調しました。
 たつみ氏は、北朝鮮のミサイル発射を批判し、中国包囲の軍事ブロックをつくる排他的アプローチの危険性を指摘。現行5兆円規模の軍事費を今後2倍に増強する方針にも触れ、「際限のない軍拡競争に未来はない。戦争放棄を定めた憲法の精神に基づく平和秩序の構築こそ必要。憲法9条の価値に確信を持ち、暮らしと平和を守る政治を実現しよう」と訴えました。
 渡部結府副委員長が司会を務めました。動画投稿サイトユーチューブで視聴できます。

シリーズ!たつみコータロー国政ミーティング

22日に第2弾を開催

 たつみコータロー国政ミーティング第2弾は1月22日(土)午後6時から開かれます。テーマはカジノ問題。大門みきし参院議員(参院比例候補)が国会報告します。

(大阪民主新報、2022年1月16日号より)

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