今夏の参院選で議席奪還を目指す日本共産党のたつみコータロー前参院議員・大阪選挙区候補が「命と暮らし最優先の政治へ」と有権者との対話や宣伝に取り組む府内キャラバン第２弾が13日スタートしました。この日たつみ氏は、大阪市中央区の繁華街で実施された街角トークに参加し、新型コロナ・オミクロン株、消費税減税、カジノ誘致・夢洲巨大開発、米軍新基地・日米地位協定、憲法第９条などの課題について訴えました。

オミクロン株から府民の命を守ろう

保健所の体制強化など急務

街頭トークで日本共産党の政策を語るたつみ氏（左）＝13日、大阪市中央区内

　新型コロナの変異株「オミクロン株」感染者が急増する現状についてたつみ氏は、オミクロン株は従来のデルタ株と比べて、感染してから発症までの潜伏期間が短く、感染者増加のペースが速いと指摘。医療提供体制逼迫やコロナ後遺症などのリスクを示し、感染予防策の徹底を呼び掛けました。
　党府委員会が府知事宛てに12日提出した要望書のポイントを紹介し、医療・保育・教育・学童はじめケア労働者などへのワクチン優先接種、無症状でも無料で受けられるＰＣＲ検査体制の拡充、保健所の体制強化などが急務だと訴えました。
　たつみ氏は、昨年の第４波・第５波で医療危機が広がり、「自宅療養」の名で放置され命を失う事例も相次いだと指摘。維新政治の下、二重行政のレッテルを貼り住吉市民病院を廃止した問題や、保健所職員減、救命センター補助金廃止などが医療や公衆衛生の脆弱化を招いたと述べました。

米軍の感染に協定見直しを

　トークでは、検疫体制の現状が取り上げられました。たつみ氏はまん延防止等重点措置が発令された沖縄、広島、山口３県では、米軍の基地関係者が感染拡大の要因になったと指摘。あまりに緩い米軍の感染対策の問題点、日米地位協定見直しの課題を述べ、「海外では、同盟国の軍隊に国内法を適用する事例があるのに、日本の米軍基地は事実上の『治外法権』のような不平等な状態だ。国民の命さえ危険にさらされている現実がある」と強調しました。日本政府の弱腰姿勢について、「まともな主張もせず情けない状況であり、国政の重要課題として解決する必要がある」と批判しました。

安心して営業できる地域・ルールを

　ミナミのアメリカ村の街頭トークでは「先進文化を創造し発信してきた街の発展を」と語り掛け、コロナ危機の中で中小企業や商店が安心して営業できる地域づくり、働く人たちの雇用と暮らしが守られるルールづくりなどを訴えました。

全国一律最賃1500円の実現を

　通りがかった青年と「アルバイトの時給が安くて暮らしが大変」と対話になりました。青年が暮らす地域の最低賃金は８９０円台で、たつみ氏が１日も早く「全国一律１５００円を実現したい」と語ると、共感の声が寄せられました。
　たつみ氏は、米国ニューヨーク市ではすでに時間給15ドル（約１７００円）に引き上げられたと紹介。富裕層への課税強化などと一体に、中小企業支援で地域経済を応援する政治に切り替えようと呼び掛けました。
　たつみ氏は、風営法に基づくクラブ摘発の問題点を指摘。ライブハウスやスナックなどの営業支援や音楽文化の振興など、元気な街づくりを一緒に進めようと呼び掛けました。

カジノ誘致に巨額の税金投入許すな

消費税減税で暮らしを応援

　翌14日、たつみ氏は大阪市浪速区内の今宮戎神社の近くで街頭トークを実施。縁起物の福笹を手にした参拝者や、スーパーの買い物客らにアピールしました。
　自粛に対する補償の充実、膨張し続ける軍事費削減、大企業への課税強化と消費税減税など日本共産党の経済・暮らし応援の政策を紹介しました。
　参拝客は「疫病退散、家族の健康が願い。共産党に大きくなってもらって、社会保障を充実してほしい」と語り、スーパーの買い物客は「年金が減って消費税が10％になって大変。長生きしたいと希望が持てる１年にしたい」と話しました。
　たつみ氏は、維新政治が実現を目指すカジノがメインのＩＲ（統合型リゾート）計画を巡り、予定候補地である大阪湾の人工島・夢洲の汚染土壌や液状化対策費に約８００億円が必要だと算出した大阪市の方針を厳しく批判。外国人入場者が見込めない現状や、カジノがギャンブル依存症などの深刻な社会問題を引き起こしている問題を示し、「刑法が禁じてきた民間賭博の誘致・整備に巨額の税金を投じることは許されない」と強調しました。

ジェンダー平等社会の実現

　たつみ氏は、ジェンダー平等社会の実現など全力で取り組む決意を述べ、「２度と戦争をしないと誓った憲法９条を守り、平和で豊かなに暮らせる社会を一緒に実現しましょう」と呼び掛けました。

(大阪民主新報、2022年1月23日号より）