おおさかナウ

2022年02月19日

カジノ誘致
市民に是非を問うのは当然
住民投票条例案 山中智子議員が賛成討論

大阪市議会 維新・公明の反対で否決に

賛成討論に立つ山中氏=10日、大阪市議会本会議場

 10日の大阪市議会本会議で、カジノを核とする統合型リゾート(IR)の誘致についての住民投票条例案が、維新と公明党の反対多数で否決されました。条例案は自民党と、自民・市民とつながる・くらしが第一が提出したもの。
 日本共産党の山中智子議員は賛成討論で、大阪の未来を左右する重大問題を、議会だけで決めるのではなく、住民投票という形で市民の声を聞くことを否定する理由が、まったく分からないと強調しました。「このまま議会だけで決めていいはずがない理由は、枚挙にいとまがない」と述べました。
 IR誘致を大きな争点にして民意を問うたことは一度もないと指摘。橋下徹元市長も吉村洋文前市長も一貫して、IR誘致に必要な基盤整備に公費は投入しないと明言してきたが、これをほごにして巨額の公費を投入し、その経費が次々膨らんでいく以上、「市民に是非を問うのは当然だ」と語りました。
 さらにコロナ後の社会でカジノというビジネスモデルがどうなるのか疑問視されている中、「経済波及効果」や「納付金などによる収入」について根拠のある説明はされていないと批判しました。
 住民説明会や公聴会で出された疑問や異議にも何一つ答えられないまま、新型コロナの感染拡大を理由に説明会を中止するなど、「地域の合意形成に努める気など、さらさらない」と断じました。
 「市政の主人公は市民」と述べた山中氏。住民投票に踏み切り、誘致に賛成の側も反対の側も、懸命に市民に向き合い、市民と共に是非を考えることが議員に求められていると力説しました。

(大阪民主新報、2022年2月20日号より)

月別アーカイブ