おおさかナウ

2022年02月19日

市民増で定数減は本末転倒
大阪市議会定数削減
井上浩議員が反対討論

西成・港の両選挙区が1人減に


反対討論する井上議員=10日、大阪市議会本会議場

 2022年度予算案などを審議する大阪市議会が10日、開会しました。会期は3月29日まで。10日の本会議では、議員定数を現行の83から2減とする条例案が、日本共産党以外の賛成多数で可決されました。定数を西成区は4から3に、港区は3から2に減らすもので、来年の市議選から施行されます。
 反対討論に立った日本共産党の井上浩議員は、地方議会は住民に最も身近な代表機関として、住民の多様な声を自治体に反映するとともに、大きな執行権を持つ市長の行政運営を住民の立場から監視し、独断や暴走を防ぐ役割があると指摘。定数の安易な削減は少数意見の排除や行政のチェック機能の弱体化、さらには一番の主役である住民を自治体から遠ざける悪弊を生むことになると述べました。
 昨年10月の国政調査の確定人口は275万2412人で、5年前の前回調査から6万1227人増えており、住民とのパイプ役である議員を逆に減らすのは本末転倒だと批判しました。
 さらに行政区間の定数格差の是正は必要だが、条例案は削減のみを強行しようとするものだとし、「これ以上の定数削減は、民意を反映する議会の役割を否定するもので、決して認められない」と断じました。

(大阪民主新報、2022年2月20日号より)

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