時代をつないで 大阪の日本共産党物語

第81話 2000年総選挙

関西財界との対話 

志位和夫書記局長(右)と関西経済同友会の萩尾千里常任幹事が語り合った「経済懇談会」=2000年、5月18日、大阪市北区内

 2000年の総選挙を前にした5月18日、ホテル阪急インターナショナルで、日本共産党の志位和夫書記局長と関西経済同友会の萩尾千里常任幹事が語り合う「経済懇談会」が開かれました(近畿ブロック事務所主催)。
 日本共産党の懇談会に関西財界幹部が参加するのは史上初。党側は「経済界の方々とも大いに対話し、意見があわないこともあるかもしれないが、お互いの立場を相互理解し、一致点があるならば協力したい。胸襟を開いて話し合いたい」とお誘いし、萩尾側は「当面する経済改革で一致するところもあるが、綱領については意見がある。率直にのべていいのなら」と応じたものでした。懇談会ではまず萩尾常任幹事が問題提起し、志位書記局長が日本共産党の「改革論」をのべながら答える形ですすみました。東京からもメディアがかけつけ、あるテレビ局の記者は「“水と油”かと思ったが、話がかみあっていて新鮮な驚き」と語りました。
 政界に波紋を投げ、公明党が直後に「公明新聞」に「共産党の『経済懇談会』報道について聞く」という「萩尾インタビュー」をしたて、「党幹部が発言をつまみぐい」とケチをつけました。しかし、当の萩尾はある雑誌で、「私の歯にキヌ着せぬ発言を(民報号外に)ほぼ全文掲載した度量を見ると、やはり共産党も変わろうとしているのだろうか」と語りました。

「謀略ビラ」の黒幕 

 4月に自民党、公明党、保守党の連立政権が生まれ、6月の解散・総選挙に臨んだ日本共産党の前に、全国的に推計60種類、1億枚という規模で「謀略ビラ」が襲いかかります。
 その一つ「ディスカス」はカラー大判ビラに「日本共産党の実態について大公開します」「共産党ほど怖い政党はない」などとデタラメ記事を満載しました。
 「自由ネットワーク関西機関紙」とあるものの、記載された住所を訪ねても、使用形跡のないマンションの一室でした。府委員会と「赤旗」記者が徹底調査するなかで、発行責任者が浮かび上がりました。
 元公明党大阪府本部代表の柳井伝八。大阪市議8期、府本部長も務め、この総選挙でも、府本部選対副本部長でした。
 記者が電話を入れると、「自分が責任者」と認めました。公党幹部が謀略ビラの指揮をとっていたことに、日本共産党は「政治も、運動も、ここまで腐ってしまったのは、公明党が政権に加わったから」と徹底反撃ビラを配布しました。「これが政権党のやることか。こんなビラは配れない」と創価学会員からも声がでました。

議席を激減させた自公保政権     

 空前の謀略的な反共攻撃のなかで、日本共産党は大阪で比例代表63万9464、小選挙区では過去最高の82万2706票を得ましたが、近畿ブロックの議席は1議席後退し、5議席になりました。
 同時に、自公保政権与党は大阪で15議席から13議席へ、全国では65議席を後退させました。日本共産党は「日本改革」をかかげ、消費税増税の企みを暴くなど、論戦をつうじて国民的な痛打を浴びせる流れをつくりだしました。
 この総選挙で、大阪府委員長の大幡基夫が近畿ブロック比例順位5番目で初当選します。大幡は初質問で関西空港の地盤沈下問題をとりあげ、関空建設・事業のあり方の抜本的転換を提起しました。(次回は「民間大企業のなかで」)

(大阪民主新報、2022年2月27日号より)

 

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