おおさかナウ

2022年04月16日

〝比例は日本共産党〟広げて
平和のために頑張る共産党か
平和脅かす自民・公明・維新か
参院選間近 枚方で「躍進のつどい」

 2カ月半後に迫った参院選で、日本共産党の躍進と大阪選挙区(定数4)で、たつみコータロー前参院議員の議席を必ず回復しようと、同党枚方・交野地区委員会が9日、枚方市内で「躍進のつどい」を開きました。

市田忠義副委員長が講演

2カ月半を切り〝選挙戦の本番〟

 市田忠義副委員長・参院議員が講演し、大門みきし参院議員(参院比例候補)と、たつみ氏が決意表明しました。
 市田氏は「参院選まで待ったなし。いまが選挙戦の本番だ」と切り出し、比例代表では「日本共産党」と書いてもらえる人を全国で広げに広げ、自他共に認める経済論戦の第一人者である大門氏はじめ5人の全員当選を必ずと訴え。大阪選挙区では、森友問題の追及やコンビニ問題の論戦で他党議員からも注目された、たつみ氏を何としても国会に送ってほしいと述べました。

国際世論が侵略止める最大の力

 市田氏は、ロシアのウクライナ侵略は、2度の世界大戦の苦い教訓の上に立って主権の尊重と領土の保全、武力行使を禁じた国連憲章に真っ向から反するものだと強調。原発や病院、民間人への無差別攻撃は、国際人道法に反する戦争犯罪そのものだと糾弾しました。
 プーチン大統領が核兵器の先制使用を公言している中、「核兵器を使用させない唯一の保障は、この地球上から核兵器を全廃させること。唯一の戦争被爆国・日本こそ、核兵器禁止条約に参加すべき」と語りました。
 市田氏はロシアの無法な侵略を止めるために、何よりも重要なのは国際世論だと強調。世界の国々と市民社会が「ロシアは侵略をやめよ」「核兵器を使うな」「国連憲章を守れ」と声を上げ、力を合わせることが最大の力であり、ロシアもそれを一番恐れていると語りました。
 「危機は深刻だが、歴史は無駄に流れていない」と市田氏。国連総会で、ロシアの軍事行動を侵略と断罪し、ロシア軍の即時無条件撤退を求めた決議(3月2日)、ロシアの戦争犯罪を告発し、国際人道法の順守を求めた決議(同月24日)が、国連加盟国の7割を超える140カ国以上の賛成で採択されたとし、「世界史の巨大な進歩が示されていることに確信を持ち、プーチン政権を包囲して侵略を止めよう」と呼び掛けました。

覇権主義許さずたたかった政党

 「プーチン政権はもともと共産党ではないか」という声があることに、市田氏は「とんでもない」ときっぱり。旧ソ連が崩壊したのは31年前で、崩壊したのは社会主義とは無縁の体制だと指摘しました。
 日本共産党は旧ソ連のチェコスロバキア侵略やアフガニスタン侵略、党への干渉攻撃と体を張ってたたかい続けた自主独立の党だと述べ、ソ連共産党が解体した際には「歴史的巨悪の党の終焉(しゅうえん)」を「もろ手を挙げて歓迎する」との声明を発表した、世界でも日本でも唯一の党だと語りました。
 日ロ領土問題でも、領土不拡大の原則を破ったスターリンの誤りを真正面から批判し、全千島列島の返還をという正義と道理に立った主張を行っている党だと強調。アメリカやロシア、中国など、どんな国であれ覇権主義的な干渉や戦争を許さず、平和の国際秩序を築くことを綱領に明記している党だと力説し、「世界平和の実現のために、この日本共産党を参院選で必ず躍進させてください」と訴えました。
 ロシアの覇権主義への態度が世界で問われている中で、安倍晋三元首相が「ウラジーミル、君と同じ未来を見ている」と語り、27回も食事を共にしてきたことを自慢したと批判。こんな時に「日ロ経済協力」の名で国民の税金を21億円も注ぐ政権も同罪だとし、「命懸けで反戦平和を貫いた日本共産党の100年の歴史にかけて、皆さんと共に平和ために頑張り抜く」と述べました。

「戦争する国」は日本を守らない

「躍進のつどい」で参加者の声援に応える(右から)市田、たつみ、大門の各氏=9日、枚方市内

 参院選の歴史的意義に話を進めた市田氏は第1に、戦争か平和か――日本の進路が根本から問われる選挙だと指摘。岸田政権が進める「戦争する国」づくりをストップさせ、憲法9条を生かした平和な東アジアを平和な地域にする外交戦略を掲げてたたかい抜くと語りました。
 岸田政権がウクライナ危機に乗じて「敵基地攻撃能力」の保有を検討すると繰り返し、安倍元首相は敵基地だけでなく、相手国を殲滅(せんめつ)するような攻撃力を持つ必要があると公言していると批判しました。
 安保法制の下での「敵基地攻撃」とは、アメリカが戦争を始めればアメリカの相手国に対して攻撃を仕掛けることであり、「日本を守る」こととはまったく無縁だと指摘。「日本共産党の躍進で『戦争する国』づくりをストップさせ、『9条守れ』の審判を下そう」と呼び掛けました。
 市田氏は、特に悪質なのは維新の会で、日本とアメリカで核兵器を共有する「核共有」の議論を進める「提言」を出したことに言及。「この議論の行き着くところは、力の論理こそ大事だという、プーチン大統領と同じ考え。平和を壊す自民、公明、維新の翼賛体制を許さず、9条を生かした平和な日本を一緒につくろう」と語りました。
 市田氏は、東アジアを平和な地域にするための東南アジア諸国連合(ASEAN)の取り組みを詳しく紹介し、「いま日本政府が取り組むべきは、『敵基地攻撃』などという物騒な話ではなく、9条を生かして東アジア全体を平和と協力の地域にするための平和外交だ」と語りました。
 さらに市田氏は、9条を守り生かすことと、平和や命と主権を守り抜くことの両方を統一的に追求するのが日本共産党の立場だと表明しました。党綱領では9条の完全実施に向けて国民多数の合意で、自衛隊問題を段階的に解決する方針を明確にしていると指摘。同時に、9条の下でも個別的自衛権はあり、必要に迫られた場合にはその権利を行使するのは当然だと述べました。

「やさしく強い」経済をつくろう

 参院選は第2に、暮らしがかかった選挙だと指摘。「日本共産党の躍進で、何でも自己責任を押し付け、弱肉強食の新自由主義を転換し、やさしく強い経済をつくろう」と語り、「5つの大改革」①政治の責任で「賃金が上がる国」にする②社会保障と教育予算を経済力にふさわしく充実する③富裕層と大企業に応分の負担を求め、消費税を5%に減税する④気候危機打開の本気の取り組みを行う⑤ジェンダー平等の視点を貫く――を詳述しました。
 さらに人の不幸の上に成り立つカジノを推進する自民党や公明党、維新の会に、大阪選挙区で「たつみさんが負けるわけにはいかない」と力を込めました。

日本共産党躍進で共闘の発展を

 市田氏は参院選では第3に、日本共産党の躍進で市民と野党の共闘の本格的発展に向けた新たな土台をつくろうと呼び掛け。2013~14年にかけての東京都議選、参院選、総選挙での連続躍進が、2015年以降の安保法制に反対する市民と野党の共闘を準備したと振り返り、「再び大阪から躍進の波を起こそう。それが共闘を発展させ、日本を変える一番の力だ」と力説しました。

(大阪民主新報、2022年4月17日号より)

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