「宗教どう考える」「若い人にどう接近」
宗教者と日本共産党が懇談会
市田副委員長 政策語り交流
「日本共産党を支持する大阪宗教人の会」が、同党の市田忠義副委員長・参院議員を招いて「宗教者と日本共産党の懇談会」を17日、大阪市内で開催し、宗教者や市民ら42人が参加しました。市田氏がウクライナ侵略や物価高騰などを巡る問題や参院選に向けた党の政策などを縦横に語った後、参加者から疑問や意見、日頃の悩みなどが自由に出され、活発な懇談会となりました。
懇談会は、司会を務めた浄土真宗本願寺派の小倉雅昭住職が、「私たち宗教者は、現世において人々の心や悲しみと対峙していく中で、日本共産党の理念や行動に注目している」とあいさつして始まりました。
平和から暮らしまで縦横に
市田氏は、参院選は「戦争か平和か、日本の進路を左右する大事な選挙」だとした上で、ウクライナ問題では、日本共産党以外の党が「核抑止力」論に依拠し、維新は自民党より右翼的に戦争をあおり立てている下で、「憲法と平和を脅かす翼賛勢力に、日本の未来を委ねるわけにいかない」と強調。危機に乗じた9条改憲、「軍事対軍事」の道で暮らしまで押しつぶす動きを日本共産党の躍進で阻止しようと述べ、東アジア全体を平和と協力の地域にしていこうと述べました。
暮らしの問題では、物価高の原因はコロナやウクライナ危機だけではなく、「異次元の金融緩和」にあり「アベノミクスによる失政」だと指摘。自公政権が進めてきた消費税増税と社会保障切り捨て、保健所や病院つぶし、世界一低い教育費への公金支出、物価高のさなかの年金引き下げなどを挙げ、「庶民に優しい経済政策をとってこそ足腰の強い経済になる」と強調しました。消費税5%緊急減税をはじめ5つの政策を紹介し、「歴史と伝統、未来社会への精神が込められた党名に誇りを持って国民の中に入っていきたい」と語りました。
懇談では参加者から市田氏への質問や意見が相次ぐとともに、参加者同士の意見交換の場ともなりました。
怒りや悩み、要求共有して
誘い合って参加した2人の青年宗教者は、「同世代に政治の話をしづらい。宗教者は政治に関わるなという偏見もある」「支持している政党はなく、社会的な問題に関心を持って行動してきたが、若い人の投票率が低い。どうアプローチしたらいいか」と質問。
市田氏は、戦争法(安保法制)反対やコロナ危機の下での学費値下げ運動、食料支援運動など若い世代の中で起きている動きとともに、党の気候危機打開政策に触れた中学生が入党を希望したことなどを紹介。「政治に無関係な人は誰もいない」と述べ、怒りや悩み、要求を共有することが大切と語りました。
参加した住職は「社会的なことに関わるべきでないと言ってきた宗派が、歴史的に見ると戦争に協力してきた。どう社会と関わってきたのかも勉強して、対話していくことが大切」と発言。別の宗教者からは「ウクライナ侵略が始まって以降、プラカードを持ってスタンディングし、お年寄りとも若い人とも対話している」「僧衣を着て共産党の宣伝に出ている」などの活動紹介も。「若い人にもっと声を掛けていかなければと元気が出た」との感想も出されました。
信教の自由の保障を明記し
「共産党は宗教を否定しているのではないかと誤解している人もいる」という発言に市田氏は、党綱領に思想・信条・信教の自由を未来にわたって保障することを明記していることを紹介しました。「食料問題についての共産党の見解は」との質問には、党綱領で農業を国の基幹的な産業部門として位置付けていることを紹介し、所得保障や価格保障など農業予算を増やす必要を述べました。
市田さん見習い頑張りたい
知人の住職に誘われて参加した男性は、自身がリンパ性白血病と宣告されたことを伝え、市田氏ががんを克服したことや、先日の参院本会議での最後の討論で「引き続き、市井にあって日本の平和と民主主義の向上のために、生ある限り力を尽くす」と述べ拍手に包まれたとの報道に触れ、「市田さんを見習って、もっと長生きして頑張りたい」と語りました。
宗教者として考える機会に
参加者の多くが共産党の話をまとまって聞くのが初めての人で、「宗教者としてどう社会と関わっていくべきか、考える機会になった」などの感想が寄せられました。
(大阪民主新報、2022年6月26日より)