おおさかナウ

2022年09月17日

万博関連事業費が増高
際限なき財政負担に
大阪市議会万博推進特別委 井上浩議員が質問

質問する井上議員=9日、大阪市議会特別委員会室

 9日開かれた大阪市議会万博推進特別委員会で、日本共産党の井上浩議員が、大阪湾の埋め立て地である夢洲で2025年に開く予定の大阪・関西万博の会場整備費や、夢洲周辺のインフラの整備費などが大きく増えている問題について質問しました。
 万博の会場建設費は当初の1250億円から、来場者の快適性・利便性向上や、事業者の参加促進の施設づくりなどで1850億円に増加。インフラ整備は当初の954億円から、大阪メトロ中央線を延伸して新設する夢洲駅(仮称)の駅前施設の追加整備などで1121億円に増えています。
 新大阪方面から夢洲へのアクセス道路となる高速道路淀川左岸線2期事業の事業費は、当初1162億円だったのが、土壌汚染対策や工事費の高騰で約750億円増の1918億円に。その後、地盤改良工法の変更や新たに発見された地中障害物の撤去などで、さらに1千億円増える見込み。
 井上氏は、人工島だという夢洲の特殊性に照らせば、事業費の大きな上振れは容易に想定できたはずだと指摘。淀川左岸堤防内に高速道路を建設する淀川左岸線2期事業も、安全面や財政面から反対してきたが、「懸念していた事態が現に起きている」と述べました。
 井上氏は、かつて大阪市が夢洲を会場にしたオリンピック招致に失敗した当時、オリンピック評価委員会が「市の財政負担が重すぎる」と批判したことを紹介。「夢洲はごみの最終処分場であり、その本来の目的と違う形で活用すれば、際限ない財政負担になる。夢洲を舞台とした無謀な巨大開発は引き継ぐべきではない」と主張しました。

(大阪民主新報、2022年9月18日号より)

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