おおさかナウ

2022年10月01日

カジノ用地の土地対策費
市の負担際限なく
大阪市議会都市経済委
井上浩議員が追及

 9月20日の大阪市議会都市経済委員会で日本共産党の井上浩議員は、大阪府・市がカジノを核とする統合型リゾート(IR)を誘致しようとしている大阪湾の埋め立て地、夢洲の土壌対策に、大阪市が788億円の公費を投入する問題などについて質問しました。

沈下の可能性は低いと強弁

 井上氏は公費投入には「公平性の担保が全くなされていない」と指摘。大阪府・市とカジノ事業者がことし2月に結んだ基本協定は、IR用地の対策で「無制限に市の負担が膨らむような規定になっているのではないか」とただしました。
 府市共同設置のIR推進局は、IR用地の周辺埋立地では、通常の想定を上回る大規模な地盤沈下などが生じる可能性は極めて低いと強弁。市の負担額や負担範囲は「適切に限定している」などと答えました。
 井上氏は、IR用地には過去30年にわたり、しゅんせつ土砂や建設残土が1億㌧投棄されていると指摘。しゅんせつ土砂の含水率は6割で「どろどろの状態」であり、液状化や地盤沈下は当然起こると反論。788億円には地盤沈下対策は含まれていないが、IR事業者側も夢洲の地盤は長期に沈下する極めてまれな事例だと認識していることを示し、「際限のない市の負担につながりかねない」と批判しました。
 井上氏は、IR事業者のMGMの売り上げの大部分は不動産取引が占めているとし、「金融市場に足場を置く事業者に大阪の未来を託していいのか」と強調。大阪へのIR誘致計画は断念すべきだと主張しました。

(大阪民主新報、2022年10月2日号より)

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