おおさかナウ

2022年10月01日

「国葬」反対 声上げ続ける
各地で抗議行動広がる

 日増しに広がった反対世論に背を向けて、岸田内閣が安倍元首相の「国葬」を強行実施する中、大阪では前日の9月26日も当日の27日も、府内各地で中止を求める行動や強行実施への抗議行動が繰り広げられました。市民と野党代表による集会やデモ、プラカードや横断幕などを掲げてのスタンディング、「国葬」に参加した首長への抗議申し入れなどさまざまな形で行われました。

「国葬」反対とアピールする人たち=9月26日、大阪市北区内

集会・デモに1千人
おおさか総がかり行動実行委

民主主義破壊と国民分断に

 「国葬」前日の9月26日夕、大阪市内で取り組まれた「国葬」反対集会・デモ(おおさか総がかり行動実行委員会主催)には、約1千人が参加。「憲法違反の『国葬』反対!」と唱和しながら行進しました。
 デモに先立つ集会で主催者あいさつした「しないさせない戦争協力・関西ネット」共同代表の中北龍太郎氏は、法的根拠のない「国葬」は違憲だとし、安倍氏が数々の悪政を進めた政治家であり、自民党と安倍氏が統一協会の広告塔となって霊感商法など深刻な被害を拡大させたと批判。岸田政権が狙う憲法改悪や民主主義破壊に断固反対していこうと呼び掛けました。
 日本共産党、立憲民主党、社会民主党、れいわ新選組の各代表があいさつしました。共産党の清水忠史前衆院議員は、法的根拠のない「国葬」を閣議決定で強行することは、民主主義を破壊し国民分断を深めるだけだと指摘。「安倍『国葬』に反対し、民主主義と憲法を守れと声を上げていこう」と呼び掛けました。
 大阪憲法会議幹事長代理の藤木邦顕弁護士、戦争をさせない1000人委員会大阪共同代表の米田彰男氏も団体あいさつを行いました。

「国葬」の同時刻、強行後も
憲法会議

 大阪憲法会議・共同センターは「国葬」が強行実施された9月27日午後2時から、大阪市北区内で抗議宣伝し、約40人が参加。通行人から「頑張れ。最後の最後まで」と声が掛かりました。

国葬に値する功績などない

 各団体代表がマイクで、「『国葬』は憲法違反。弔意を強制するな」「統一協会との関わりを明らかにせよ」「16億円超も使うなら、物価高騰やコロナ対策にこそ使って」と訴え。大阪民医連事務局の中本博史さんは、「安倍内閣で医療の患者負担はどんどん増やされ、現役世代は非正規労働者が増えて賃金は下がった。庶民から見て、国葬に値する功績はない」と訴えました。

府内を網の目のように

 阪南地域では「国葬」と同時刻に、日本共産党などが岸和田、泉佐野両市や熊取、岬両町の駅前など6カ所で、早朝には田尻町で宣伝。枚方・交野両市でも、「安倍国葬反対」実行委員会や平和団体、共産党後援会などが同時刻や早朝に京阪各駅前や枚方市役所前などで、宣伝し、宣伝カーを市内に走らせました。
 他の各市町村でも地元市民が抗議宣伝を繰り広げ、岬町では、田代堯町長の「国葬」出席に抗議する申し入れが行われました。

「国葬」反対で歌や落語
「芸人9条の会」

 芸人9条の会は「国葬」強行実施後の9月27日夜、大阪市内で「『国葬反対!』大阪有志編」を開催。芸人のパギやん、落語家の笑福亭竹林、桂文福、桂鹿えもん各氏が、政治風刺の歌や古典落語、相撲甚句、漫談などを披露し、「モリ・カケ・サクラを国が葬るのが『国葬』だ」などと「国葬」を痛烈に批判しました。

安倍元首相の「国葬」に抗議する人たち=9月27日、大阪市北区内

岸和田市での抗議行動

羽曳野市での抗議行動

河内長野市での抗議行動

泉佐野市での抗議行動

岬町での抗議行動

忠岡町での抗議行動

芸人9条の会の「国葬」反対イベント=9月27日夜、大阪市淀川区内

(大阪民主新報、2022年10月2日号より)

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