2022年11月12日
夢洲のカジノ用地のPCB汚染
大阪市任せでなく国が調査を 日本共産党 山下芳生議員が質問
参院環境委員会
日本共産党の山下芳生参院議員が1日の参院環境委員会で、カジノを核とする統合型リゾート(IR)の建設予定地である大阪湾の埋め立て地・夢洲(ゆめしま)の土壌汚染問題などについて質問しました。
山下氏は、夢洲は大阪湾のしゅんせつ土砂や建設残土、廃棄物の処分場として埋め立てられた場所だと指摘。大阪湾の底質からは発がん性のあるPCBが高濃度で長期に検出されていることを示し、「PCBは、ストックホルム条約で国際的に廃絶すべき有害物質とされ、検出された場所の浄化が義務付けられている。夢洲での浄化は済んだのか」とただしました。
環境省の秦康之水・大気環境局長は、「大阪市の調査でPCBは検出されていない」と答弁。山下氏は、市が調査したのは60万平方㍍もの広大なIR用地に隣接する1地点だけで、埋め立て層の最深部にも達していないとし、「IR用地にPCBがないと結論付けるべきでない」と反論しました。
山下氏は、PCBの廃絶は国の責務だと強調し、大阪市任せではなく、国が立ち入り調査するよう要求。西村明宏環境相は「情報を収集し、必要に応じて技術的な助言を行う」と答弁。佐藤克文IR推進本部事務局内閣参事官は、大阪の誘致計画を審査する審査委員会に、山下氏の質疑内容を伝えると答えました。
(大阪民主新報、2022年11月13日号より)