大阪カジノは止められる
巨大開発やめて暮らし応援を
宮本・うち海・山中・辰巳氏が討論
共産党府委が「JCPトーク」
日本共産党府委員会が3日、大阪市天王寺区内で「カジノはストップできる! JCPトーク」を開き、オンラインで配信しました。辰巳孝太郎元参院議員(党府カジノ・万博問題プロジェクトチーム責任者)の進行で、宮本岳志衆院議員、うち海公仁府議、山中智子大阪市議団長が討論。カジノを核とする統合型リゾート(IR)を大阪湾の埋め立て地、夢洲(ゆめしま)に誘致する計画の問題点を多角的に明らかにしました。
IRを実現する前提条件が崩れ
山中氏は、誘致計画ではIR全体の入場者数を年間2千万人と見込むが、コロナ禍の収束が見えず、インバウンド(訪日外国人観光客)がコロナ前の水準に戻ることはなく、カジノの標的は大阪周辺の一般市民だと指摘。「『世界中から新たに人・モノ・投資を呼び込む』というIRを実現する前提条件が崩れている以上、カジノは絶対にストップを」と述べました。
うち海氏は、大阪市民はもちろん、府民が街中で使うお金がカジノに吸い取られ、大阪の経済そのものが破綻する恐れがあると指摘しました。
申請する前提も欠いた誘致計画
宮本氏は、夢洲のカジノ用地の低すぎる賃料と不動産鑑定評価を巡る疑惑について報告。鑑定評価を依頼する前の大阪市の会議で、松井一郎市長(日本維新の会顧問)らが予定額について話し合っていたことを示し、「官製談合に近い形で価格が決められた」と述べました。
辰巳氏は「事実上、大阪市が誘導。誘致計画の内容に関わる」と指摘。宮本氏は、土地が適正に取得できているかどうかは、誘致計画を国に申請する前提である「要求基準」の一つだとし、「国に申請する前提を欠いた誘致計画を、いい加減な形で認可することはできない」と断じました。
吉村知事を巡り〝疑惑の三角形〟
うち海氏は、大阪IR・カジノの出資企業の一つである大和ハウスが2019年1月に吉村洋文知事(大阪維新の会代表)の政治資金パーティー券を40万円分購入する形で、吉村氏に献金していたと指摘しました。
さらに大和ハウスとアドバイザリー契約を結んでいる和泉洋人元首相補佐官が府の特別顧問に就任し、夢洲開発の秘密情報が届くようになっていることは、「疑惑の温床のトライアングルだ」と強調。「お金の動きを公正にするのが知事や行政の役割。吉村知事は40万円を返し、和泉氏を解任する必要がある」と訴えました。
40万筆目標の要請署名を広げて
山中氏は、カジノ誘致や夢洲を巡る巨大開発ではなく、南海トラフ巨大地震に備えた防災対策など必要な公共事業、市民の命を守る保健医療体制の拡充こそ進めるべきだと力説。うち海氏も、府民の暮らしが大変な中、中小企業への支援はじめ実体経済を良くするための施策や、教育・子育て施策の充実へ、府民の声を届け、政策的な提案を行っていく決意を語りました。
最後に辰巳氏が、大阪のカジノ誘致計画を認可しないよう国に求める要請署名(目標40万筆)を広げることや、来年1月6日(金)に志位和夫委員長を迎えて開く「新春のつどい」への参加、「しんぶん赤旗」などの購読を呼び掛けました。
(大阪民主新報、2022年12月11日号より)