2015年08月05日
大阪市教育委員会による侵略戦争美化の教科書採択について
談話
2015年8月5日 日本共産党大阪府委員会文教委員会責任者 小林裕和
一、大阪市教育委員会は8月5日の教育委員会会議で、2016年度から使用する中学校社会科教科書について検討し、多くの市民と学校関係者が強く反対するなか、侵略戦争を美化する歴史・公民教科書(育鵬社版)を採択しました。
安倍政権が憲法違反の戦争法案を推進し、橋下・「維新政治」のもとでの採択です。
この歴史教科書は、日本の侵略戦争を「自存自衛」「アジア解放」のためと描き、「日本は正しい戦争をした」と教えるものです。公民教科書は、侵略戦争を肯定する立場から、憲法9条の戦争放棄を「異例」と述べ、改憲を必要だと思わせるものです。
こうした教科書を選ぶことは、憲法と子どもの権利条約の立場から許されません。
私たちは、侵略戦争を美化し、改憲を必要だと思わせる教科書の採択に厳しく抗議し、採択の撤回を強く求めます。
一、学校で使用する教科書は、それぞれの地域での子どもの実情を考慮し、教科の専門性をもつ教員が調査・研究して選ぶことが大切です。
教育委員会による教科書採択は、こうした学校での調査・研究結果にもとづく教員の意見を尊重し、保護者や住民の意見をきちんとふまえることが必要です。
一、日本共産党は引き続き、広範な市民・教育関係者のみなさんと力を合わせて、戦争法案阻止のたたかいと結んで、「戦争する国」づくりの教育に使う教科書を子どもたちの手に渡さないために、取り組みを進める決意です。