おおさかナウ

2023年02月04日

山下よしきのあったかエッセイ
ここが急所 国民の中へ

 戦争か平和か――文字通り歴史的国会が始まりました。日本共産党は存在意義をかけてたたかい抜きます。
 岸田政権が昨年末に閣議決定した安全保障3文書は、「反撃能力」=敵基地攻撃能力を「我が国に対する武力攻撃が発生した場合」だけでなく、「存立危機事態」すなわち集団的自衛権の行使として使用できるとしています。
 参院代表質問で小池書記局長は、「日本が攻撃を受けていないにもかかわらず、アメリカとともに他国領土にミサイルを撃ち込むことが、どうして『反撃』能力なのですか」と問いましたが、岸田首相から答弁はありませんでした。
 答えられないのです。相手国からすれば事実上の「先制攻撃」となり、その結果、日本が報復攻撃を受けることは必定で、国土は焦土と化すことに。だからこそ、ミサイル基地建設が進む、沖縄県の玉城デニー知事や石垣市議会は、敵基地攻撃兵器の配備に反対しているのです。
 危険が襲うのは沖縄だけではありません。小池さんは、来年度予算案には、那覇駐屯地などとともに、熊本市内の健軍駐屯地や福岡の築城、宮崎の新田原基地など、自衛隊基地の司令部の地下化が盛り込まれていることを告発しました。政府は市街地の中心部にある自衛隊基地も攻撃対象になると想定しているのです。
 生々しい危険の告発に、議場は静まり自民党席からはヤジもなし。続くわが党の「外交ビジョン」も黙って聞くだけでした。ここが急所です。急いで国民の中へ。 (やました・よしき 日本共産党参院議員 次回は3月5日付に掲載)

(大阪民主新報、2023年2月5日号より)

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