「支部が主役」の選挙活動を共に
総選挙勝利・「130%の党」づくりへ
日本共産党府委員会 選挙活動交流会開く
日本共産党大阪府委員会が10日、「選挙活動交流会」をオンラインで開きました。4月の統一地方選勝利を目指した活動の中で生まれている要求運動とたたかい、党への支持を広げる「折り入って作戦」、党の世代的継承を中軸とする「130%の党」づくり、後援会活動などの経験を交流し、「支部が主役」の選挙活動を共に探求しようと開かれたもので、能勢みどり副委員長と駒井正男書記長が進行しました。能勢氏は「交流会でつかんだ確信とヒントを、総選挙と『130%の党』づくりに生かそう」と呼び掛け。党支部長ら5人が報告し、質問に答えました。
市議選勝利へ支持拡大目標達成
ニュース会員を繰り返し訪問し
吹田摂津地区垂水支部 竹村都子支部長
吹田摂津地区・垂水支部は吹田市西部の有権者数約2万人の地域で活動。市議選では垂水地域で日本共産党の竹村博之市議の他、維新の現職と新人など5人が立候補する激戦の中、支持拡大目標を達成して竹村市議の7選を勝ち取り、「折り入って作戦」を通じて新入党者も迎えています。
竹村都子支部長は、党員の高齢化が進む中、「どうすれば支持拡大ができるか」という問題に直面していたと発言。後援会ニュースを配る党員と竹村議員らが組をつくり、ニュース会員を短時間でも繰り返し訪問するなどの活動を重視したと語りました。
その中で、ニュース会員と竹村議員との信頼関係が強まり、支部にも「支持者を増やすために新しいニュース会員を増やそう」と、新たな活力が生まれたと報告。空白地域の新築住宅も積極的に訪問して、ニュース会員になってもらったこともあります。
竹村氏は、府議選勝利に向けた集中支援デー(昨年9月)を機に、「しんぶん赤旗」読者に入党を訴える行動に足を踏み出し、読者やニュース会員の拡大につながった経験を紹介。「(入党を)断られても党への支持をやめることはない。今では訪問時に入党カラーパンフを持参。引き続き頑張る」と語りました。
「UR守れ」と地域要求ビラ発行
「最後のお願い」で担い手を広げ
枚方交野地区香里西支部 神戸陽子支部長
枚方交野地区・香里西支部の神戸(ごうど)陽子支部長は、UR住宅約1千戸、マンション計980戸ある香里団地で、堤幸子枚方市議の4選を勝ち取った活動を報告。市議選は維新や自民が大量立候補するなど「共産党追い出し」を画策した厳しいたたかいでした。
神戸氏は、昨夏の参院選の2カ月後から、支持者や後援会ニュース読者を訪問し、「地方選は生活と密着。あなたの1票が大切」と、京阪枚方市駅前の再開発問題や維新市政が廃止した高齢者のおでかけ支援バスカードの復活などを訴えたと語りました。
ことし3月の参院予算委員会で維新の東徹議員が、5年間で43兆円の大軍拡の財源づくりへ「UR民営化」を要求したことに、住民との対話で「維新はそんなことを言うのか。追い出されたら行く所がない」と怒りの声が。「UR守れ」の地域要求ビラを作って配布したことを紹介しました。
3月末に支持拡大目標を達成しましたが、「まだまだ当選圏内ではない」と、「最後のお願い作戦」で支持拡大の担い手を広げようと意思統一。神戸氏は「日本共産党は4人全員当選で、維新は1人が落選。うれしさ全開だった。支部員が地域の自治会役員として住民と共に要求運動やコミュニティ活動に取り組んできたことがあったと思う」と語りました。
党と国民との「壁」の崩壊を実感
若い人の入党こそ支部を変える
私学教職員集合支部 静春さん
私学教職員集合支部の静春(じょうしゅん)さんは、この間、相次いで新入党者を迎え、第28回党大会(2020年)比で130%の党員数になったと報告。「それまで細々と活動していた支部が変化したポイントをお話したい」と切り出しました。
自らが地区常任委員となり、居住支部や他の職場支部の経験に触れ、党員として視野が広がったと振り返った静春さん。支部でも第28回党大会の大会議案を議論し、支部消滅の危機という現状を打開するには党員拡大以外にないことが共通認識になったとしました。
30代の同僚が職場の大変な現状を訴え、労組に加入したことを紹介しました。語らいの中でその同僚は「共産党に対して壁やアレルギーはない」と答え、後に入党。静春さんは「大会議案が『党と国民を隔てる壁は崩壊している』と指摘した通りの変化が身近に起きている。打って出て働き掛けることで大会議案の命題の理解が深まる」と力を込めました。
支部会議の半分の時間を綱領学習に充て、若い党員の成長を願って60代の党員も会議に参加するなど、静春さんは「若い人の入党が支部を変える。党員拡大こそ支部を変える力」と強調。支部主催の「教育を語るつどい」の参加者が入党したことも紹介し、「一人一人の党員のつながりを、党としてのつながりに発展させる具体化を」と語りました。
世代的継承の取り組みを素地に
「真ん中世代」が生き生きと活動
木津川南地区住吉区委員会 井上浩大阪市議・久家環さん
4月の大阪市議選で住吉区は定数5に、維新3人など8人が立候補する大激戦に。木津川南地区住吉区委員会の井上浩大阪市議は4位で5期目の当選を果たしました。井上氏は、昨年9月から住吉区で30~50代の「真ん中世代」対策の責任者となり、「住吉まんちゅう(真ん中)」として取り組みを意識的に強めたことが、勝利の大きな力になったと語りました。
真ん中世代の党員を必ず訪問して対面で働き掛けることを重視すると共に、活動を一方的に提起するのではなく、入党の動機や仕事や生活の思いを語り合うことから出発し、党員の自発性を大切にしたと強調しました。
青年支部員の発案で「井上ひろしを勝手に応援する会」が結成され、タウンミーティングや宣伝行動も展開。井上氏は「素地にあるのは、木津川南地区として世代的継承に取り組んできたこと。当面する総選挙勝利へ活動を発展させたい」と話しました。
住吉区委員会の久家環さんは、真ん中世代対策の意義を各支部と共有し、一人一人の真ん中世代に寄り添い、交流会などを重ねる中で、生まれて初めて街頭演説やビラまきに参加した党員も。「真ん中世代が生き生き活動することで、必ず新たな真ん中世代に広がり、新しいエネルギーが生まれる」と語りました。
質疑応答から
折り入って作戦を広げる努力は
「折り入って作戦を広げるための努力は」との問いに竹村氏は、ニュース会員を競うように増やし、何回も訪問することで反応も良くなり、家族からの支持も得られるとし、「ニュースを配る人数も増やしていきたい」と答えました。
神戸氏は、党員が役員となっている自治会で、一人暮らしの高齢者が増える中、卓球やマージャン、健康体操などのコミュニティー活動を進めていることを紹介。「一番大事なことは、居住者の困り事を相談できる自治会にすること」と話しました。
生きづらくされている人にこそ
静春氏は、党中央委員会から支部への「手紙」を討議し、「返事」を書く取り組みの中で、若い党員から「日本共産党の立党の精神は国民の苦難軽減。今の日本で生きづらくされている人にこそ支部としてつながりを深めるべき」という意見も出ていると話しました。
「真ん中世代」がけん引した選挙
世代的継承の取り組みについて井上氏は、木津川南地区で5年ほど前から粘り強く探求されてきたもので、今回の市議選は「真ん中世代」が選挙をけん引した画期的なたたかいだったと強調。久家氏は「真ん中世代」だけでなく、一人一人の状況や入党の初心を聞くことに徹することが大切だと語りました。
『政策と計画』を全支部が持って
駒井氏は、国民の苦難軽減のために活動する党支部が存在し、役割を発揮していることが選挙戦での日本共産党への信頼、政策と議席の値打ちを知ってもらうことにもつながっていると指摘。「すべての支部が要求を掲げ、『政策と計画』をもった活動に取り組むことが、選挙戦でも大きな力となる。統一地方選でつくった足掛かりを活かし、総選挙勝利と『130%の党』づくりに向かおう」と呼び掛けました。
(大阪民主新報、2023年6月18日号より)