おおさかナウ

2023年07月01日

共産党・井上浩大阪市議勝利に大きな役割
住みよい街へゆるやかに
大阪市住吉区 真ん中世代「勝手会」
4年後も勝つために

 4月の大阪市議選・住吉区(定数5)で、維新の3人を含む8人が争う大激戦の中、日本共産党の井上浩議員が4位で5選を果たしました。選挙勝利に大活躍したのが、30~40歳代の「真ん中」世代です。党内外の有志が結成した「井上ひろしを勝手に応援する会(勝手会)」は、市議選後も活動を継続。住みよい住吉区の街づくりに向けた取り組みを始めています。

長居植物園を調査

企業が進出し

 勝手会は6月25日、住吉区に隣接する大阪市立長居公園(東住吉区)や同園内にある長居植物園のフィールドワークと、街づくりを考えるワークショップを行い、井上議員やツイッターの告知で知ったという男性も含め9人が参加しました。
 長居公園は1944年に開園し、府内最大の運動公園として親しまれてきました。大阪市は、長居植物園や長居陸上競技場を含む関連施設を一体的に運営する指定管理者に「長居わくわくパークプロジェクト」を選定。指定期間は2021年度から20年間です。
 同プロジェクトは、発動機や農機の大手企業、ヤンマーホールディングス(大阪市北区)の100%子会社の「わくわくパーククリエイト」を代表とする企業グループ。ヤンマーなど5社で構成しています。

有料の施設が

勝手会が井上市議と共に取り組んだ長居植物園のフィールドワーク。池に浮かんでいるのは夜間に点灯される物体=6月25日、大阪市東住吉区内

 大阪メトロ長居駅に近い南西口から公園に入ると、右手には洋菓子店やカフェ、レストランが並んでいます。周遊路を進むと昨年7月にできたフットサルのコート。それまでは誰もが自由に使える広場でしたが、コートの利用料金(1時間)は平日が最大で1万円、土日祝が1万2千円かかります。
 フィールドワークの一行は植物園へ。ツバキ園では丸い銀色の物体がいくつもあります。「夜の植物園をアート空間に」などと、昨年7月からアート集団「チームラボ」が運営しているもの。池や他の区域にもさまざまな物体があり、夜間に点灯。入場には大人1800円、小中学生500円(大阪市内在住の子どもは無料)となっています。
 池の北西部の「郷土の森」の中にある「ボウケンノモリ長居」という施設には、無料の遊び場もありますが、空中アスレチックができるというコースは有料。通常料金は1周1200円かかります。

感想を交流し

長居公園内の有料施設=6月25日、大阪市東住吉区内

 ワークショップではまず、園内を巡った感想を出し合いました。「緑で目を休めることができる植物園で、昼間からチームラボの物体が見えるのは違和感がある」「昼間に物体を見ても、何を表現したいのか分からない」「今の指定管理者になってからテーマパークのようだ。お金の香りがして、公園らしくなくなっている」などの声が寄せられました。
 井上氏は、6月2日の市議会建設港湾委員会で、大阪市の大規模公園の運営が民間委託されている問題を取り上げたと報告。「公園は公共の空間であり、レジャーランドではない。今回のフィールドワークでも新たな問題点を見つけたので、議会でも取り上げていきたい」と話しました。
 続いて、参加者が住吉区の街で気になっていることを交流。「道路の白線が消えている」「通学路なのに危険」「大雨が降れば池になってしまう公園がある」「カラスが多い」などの情報を交換し、問題の地点が分かるように、住吉区の地図に付箋を付けていきました。

原因に政治が

ワークショップでは地図上で危険個所などが分かるように工夫=6月25日、大阪市東住吉区内

 勝手会の結成は昨年11月。井上氏を囲むタウンミーティングを繰り返し開き、街頭宣伝にも踏み出しました。「このままでは井上さんの当選はやばいと思った」と振り返るのは、フィールドワークにも参加した40代の男性。
 大阪市を廃止・分割する「都」構想の2度目の住民投票(2020年)で、「大阪市をなくすな」と街頭から訴える井上氏の姿に触れ、「この人が一番しっかりしている」と共感したのが、井上氏との出会いでした。
 6月の大阪市議会で維新・公明・自民が議員定数を81から70へ削減する条例を強行。住吉区の定数は5から4に減る下で、男性は「4年後の市議選でも必ず勝つために、今からゆるやかに取り組んでいきたい」と話します。
 勝手会ではメンバー間でLINEグループもつくり、街づくりで気になる場所の画像も投稿。「日ごろ『もやもや』している問題を共有して、その原因に政治があるということにつなげ、勝手会の輪も広げたい」と話すのは事務局の一人である40代の女性党員。ワークショップで作り始めた地図を基に、区役所への申し入れなどにも取り組むことにしています。

(大阪民主新報、2023年7月2日号より)

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