日本共産党の値打ち広く
衆院近畿ブロック比例4候補が訴え
衆院近畿ブロック比例候補そろい踏み宣伝(6日・大阪市天王寺ミオ前)の候補者4氏の訴えを紹介します。
正社員が当たり前の社会を実現
この20年の間に生活相談を8千件受け、「暮らしに困って生活保護を申請したけれども、冷たく追い返された」などの悲痛な声を、何十件何百件と聞いてきました。格差と貧困は自己責任ではないのです。相談活動で私が学んだことは、それが政治によってつくり出されたものだということです。
日経連という財界団体が1990年代に非正規雇用を増やす方針を決め、今になって当時の幹部が「こんなに非正規が増えると思わなかった」と振り返る記事がありました。許せない気持ちになりました。この責任は財界・大企業だけにあるのではありません。非正規が増えた直接の原因は、労働者派遣法をどんどん改悪していった政治にこそあるのです。
この政治を正すことができるのは、非正規を増やす政治に一貫して反対し、大企業ひもづきの献金も政党助成金も受けとらない日本共産党だけです。共産党を大きく伸ばしていただき、政治を大本から変えて、正社員が当たり前の社会を実現しようではありませんか。
国会で取り上げたい問題があります。カジノの問題です。
大阪市が198通ものメールを隠ぺいしていたことが明らかになりました。共産党の機関紙『しんぶん赤旗』がスクープした不動産鑑定評価を巡る談合疑惑に関するやりとりが隠されたとの疑惑が浮上してきました。
国の法律では大阪を含め3つのカジノを造ることになっています。カジノを造れば依存症患者が増え、人の不幸を増やしてしまいます。大阪にも、日本のどこにも、カジノはいらないのではないでしょうか。談合がらみのカジノをストップするためにも、共産党を伸ばして下さい。
私が日本共産党に入党した原点は、戦争をなくしたいという願いです。憲法九条を生かした平和外交を進める政治に変えましょう。
結党以来101年、戦争に反対しブレずにたたかってきた日本共産党を伸ばして下さい。
2つの歪みを清潔な力で正す党
長引く不況打開の決め手は働く人の賃金向上と消費税の減税です。
OECD(経済協力開発機構)の調べによると、1990年から30年間で日本の労働者の平均賃金は4・4%しか上がらずほぼ横ばいです。
同じ時期にアメリカは47・7%上昇し、イギリスは44・3%も上がりました。「失われた30年」と言われる事態となった原因は、大企業や一部の高所得者に富が集中したからです。
アベノミクスで大もうけした大企業への内部留保課税で10兆円の財源をつくり、中小企業支援と一体に、最低賃金を欧米並みに1500円から2千円へ引き上げましょう。
そして消費税減税です。すでに100を超える国と地域で消費税・付加価値税減税が始まっています。日本だけが下げられない理由はありません。
ドイツが2020年に一時的に消費税を半額に引き下げた結果、経済力が伸びました。ILO(国際労働機関)のレポートは、付加価値税(消費税)減税によってインフレが抑えられ、低所得者の生活が豊かになったと報告しています。度重なる物価上昇や値上げラッシュから国民生活を守るため、消費税減税を実現し、自営業者の皆さんから仕事を奪うインボイス制度を中止させましょう。
アメリカ言いなり、財界・大企業中心という日本の平和と暮らしを脅かす2つの大本にメスを入れない限り、暮らしを守ることはできません。
沖縄への基地押し付けも、5年で43兆円の大軍拡も、農作物の輸入自由化の農政を見ても、アメリカ言いなりは明らかです。福島の事故の反省もなく原発再稼働にかじを切り、格差と貧困を広げる非正規雇用拡大など、財界・大企業中心の政治を変えなければなりません。
アメリカ言いなりと財界・大企業中心の2つのゆがみを清潔な力でただす、「ぶれない」「こびない」「裏切らない」日本共産党を、政党名で選ぶ比例代表で大きく伸ばして下さい。
一緒に声を上げ未来を切り開く
コロナ禍の実態調査では、学生が「アルバイトに入れなくて明日の食事にも困っている。助けて下さい」と悲痛な声を寄せ、非正規で働く十代の若者からは、「毎日の暮らしで手いっぱい。将来のことなんて考えたこともない」と返ってきました。政治によってつくり出された生きづらさの中、若い世代が必死にもがき苦しむ姿を見るたびに、今の社会は未来を自由に選び取ることさえ難しいのかと、怒りと悲しみを覚えてきました。
でも出会ってきた青年たちに教えられたことは、怒りだけでは駄目だということ。一緒に声を上げ、未来を切り開く。大事なことはこのことでした。仲間たちと切実な声を京都府や京都市、国に何度も何度も届け、ついに2017年に不十分な形ながら給付型奨学金がつくられ、翌年に京都府で企業を通じた奨学金返済支援制度が実現しました。
一緒に声を上げれば政治は動く。この経験と確信は私自身の大きな財産となりました。道半ば。もっと若い世代の声を政治に届け、願い実現へ奮闘したいと思います。
私にとって平和を願う原点は、祖父母から聞いた戦争体験です。祖父は戦時中、満州に派兵され、祖母は朝鮮半島から強制連行されてきた人たちを見たと、亡くなる直前まで話してくれました。ロシアによるウクライナ侵略で、この時代に戦争が起きることを経験しています。岸田政権は、敵基地攻撃能力保有や基地強靭化など戦争のための準備を進めています。
祖父母が伝えたかったのは、戦争だけはしてはいけない、日本には憲法九条があるということだと思います。憲法九条を私たちの世代、将来の世代につないでいきたい。戦争ではなく平和の準備を進めていく。これが私のやりたいことです。
岸田政権の悪政を止め、本気の改革を実現するために総選挙で日本共産党を伸ばして下さい。一緒に新しい歴史を切り開いていくために頑張ります。
安心して子育てができる社会に
兵庫県尼崎市で3人の子どもを育てています。一番下の子が高1になり、1学期に保護者説明会が開かれました。大学入試のシステムや学費の工面について書かれたガイドが配布され、進路担当の先生は開口一番、「早く進路を決めてください」「勉強して成績を上げろ」と親たちに言いました。
資本主義社会の中で、自立して生きていくために進路選択は大事なことかもしれませんが、生徒と学校が、これほどまでに学力至上主義に追い詰められていることにがくせんとしました。
親たちは、高い学費も準備しなければなりません。受験費用や学習塾や予備校のお金も必要となってきます。この学費を用意できなかったら一体どうなるのでしょうか。経済的な理由で子どもたちが、進学を諦めることがあってはなりません。
日本共産党は、高すぎる大学や専門学校の学費をせめて半額に引き下げようと、市民の皆さんと取り組んでいます。返済不要の給付型奨学金制度は、低所得者の皆さんや非課税世帯、1人親家庭などにしか認められていません。対象者を広げる必要があります。
奨学金返済の負担が重くのしかかり、結婚をためらったり、子どもを持つことも諦めざるを得ないことがないよう、多額の借金を背負わせる現在の奨学金制度を改め、返済額も半額に免除するよう日本共産党は提言しています。教育、子育てを安心して選べる社会をつくっていきたいです。
子育て世代としてもう一つ実現したいことは、平和の問題です。岸田政権の大軍拡と大増税は私たちの命や暮らし、平和を壊します。子どもたちが生きる未来が平和であるよう、皆さんと力を合わせていきます。諸外国と対等な立場で平和外交を行う政治、核兵器をなくせと世界に発信できる日本を実現したいと思います。真正面から平和を訴えて101年の歴史を持つ日本共産党を大きく伸ばすために、全力で頑張ります。
(大阪民主新報、2023年7月16日号より)