2013年03月25日
府労委の救済命令についてのコメント
日本共産党大阪府委員会委員長 山口勝利
大阪府労働委員会は25日、橋下徹大阪市長がおこなった市職員への「アンケート調査」について、不当労働行為であることを認め、全面救済(謝罪・誓約文の交付)を命令した。橋下市長は、「府労委の判断に異議はない。今回の不当介入は申し訳なく、労組側に謝罪したい」と述べている。
これは、今回の「アンケート調査」が憲法違反の「思想調査」であり許されないとして立ち上がったすべての市職員と府民・市民の勝利である。日本共産党大阪府委員会は、府労委の救済命令を当然のものとして支持し、橋下市長がこれに従ってただちに行動をとるよう強く求めるものである。
市職員への「アンケート調査」は、橋下市長の署名入りで「正確な回答がなされない場合には処分の対象となりえます」としたうえで、労働組合活動や政治活動について書かせるものであり、思想良心の自由を踏みにじる憲法違反の「思想調査」であり、労組への明白な不当な介入である。さらにこの「思想調査」は、市職員に働きかけた市民の氏名を通告させるなど、市民にも矛先が向けられたものである。日本共産党は、広範な市職員とともに、ただちにアンケートの中止・撤回を求め、市議会や国会でも政治の重大問題として厳しく追及してきた。
府労委の命令が、自らの非をいっさい認めない態度をとり続けてきた橋下市長を断罪したことは、きわめて重要である。橋下市長は、今回の「思想調査」の誤りについて、市職員への謝罪はもとより、市民の前で非を認め、あらゆる問題で憲法違反の行為を二度と繰り返さないことを明瞭にすべきである。