2023年10月07日
宮本岳志のよもやま話
ジャニーズ問題、政府も解決まで責任を
「ジャニーズ問題」は、故・ジャニー喜多川氏による性加害の深刻な実態を明るみに出し、社会に大きな衝撃を与えました。ジャニーズ事務所の「再発防止特別チーム」は、「ジャニー氏が1970年代前半から2010年代半ばまでの間、多数のジャニーズJr.に対し、長期間にわたって広範に性加害を繰り返していた事実」を認めました。
2日の会見で東山紀之社長は478人が性被害を申告していることを明らかにしました。
党国会議員団は5月、「芸能分野での性虐待問題等についてのPT」を設置、私が事務局長に就任し調査や研究を重ねてきました。9月12日には「ジャニーズ性加害問題当事者の会」のみなさんから、直接3時間にわたって聴き取りを行いました。
これらを通じて明らかになったことは、まず何よりもこの問題が一般的なハラスメント問題ではなくジャニー氏による児童虐待であり、強制わいせつにも値する重大な犯罪行為だということです。ジャニー氏の性加害の被害者は、大半が児童福祉法にいう児童(18歳未満)であり、刑法で無条件に「強制性交罪」や「強制わいせつ罪」に問われる13歳にも満たない子どもたちでした。中にはなんと小学2年生時の被害まで証言されています。
これらはいうまでもなく「子どもの権利条約」違反であり児童虐待防止法違反です。いよいよ被害者に対する誠実な謝罪と補償が始まりますが、政府も責任を持って問題解決まで関与することが必要です。(みやもと・たけし 日本共産党衆院議員)
(大阪民主新報、2023年10月8日号より)