金剛バス廃止
15路線を10路線に統廃合
関係自治体が協議会開く
富田林市など4市町村を中心に路線バスを運行する金剛自動車が12月20日でバス事業を廃止することを受けて、沿線自治体などによる地域公共交通活性化協議会の第2回会合が10月19日、第3回会合が26日に開かれました。
路線の短縮や大幅な減便も
26日の会合では、全15路線(うち1路線は運行休止)を10路線に統廃合することが決まり、便数減や廃止路線が生まれることになりました。
5路線のうち喜志循環線は近鉄バスが運行し、阪南線とさくら坂循環線は、近鉄バスと河南町のコミュニティーバス(自家用有償旅客運送)で運行します。東條線は近鉄バスと南海バスが運行し、千早線は短縮し、南海バスと千早赤阪村のコミュニティーバスで運行します。
統廃合される路線では、河南町、太子町が運行を検討。4路線は廃止されます。
代替交通で1部の路線では便数が現状維持されますが、ほとんどの路線で現行より便数が減り、大幅に減る路線も生まれます。ほとんどの路線は、11人乗り以上の路線バス車両を使用し、運賃は現行の料金体系を継承します。
会合には毎回多数の住民が傍聴しています。19日の会合を傍聴した70代の女性は、さくら坂循環線バスを利用していると言い、「買い物や通院で毎週のように利用する。学生たちの通学利用も多く、みんなが困らないようにしてほしい」と話していました。
万博で税浪費せず公共交通の確保を
金剛バス廃止 住民らが訴え
金剛バス廃止問題で、住民有志が「公共交通の確保で暮らしを守れ」などの横断幕を掲げて宣伝しました。19日には、日本共産党の力武清河南町議が地域公共交通活性化協議会の会場近くで宣伝し、バス業界の過酷な労働環境や事業者による不当な労務管理の実態を指摘。公共交通の確保に向けて各自治体の役割と共に、大阪府が果たす責任は重いとし、「府の税金の使い方が厳しく問われている。見通しのない万博のために巨額の税金を浪費するよりも、府民の暮らしを守るために使うべきだ」と訴えました。
(大阪民主新報、2023年11月5日号より)