おおさかナウ

2024年06月29日

大阪万博 府内自治体 351人を派遣・配置
「福祉増進」より万博優先
日本共産党府自治体部が調査

 大阪万博開催に向け、関連イベントの開催やグッズ販売、公式キャラクターのマンホール設置など、府下の各市町村で「万博機運醸成」のための予算をつけています。今回それだけでなく、大阪府と府下各市・町から238人もの職員が万博協会などに派遣されていることが、日本共産党大阪府委員会自治体部の調べで分かりました(表参照)。大阪府、大阪市の万博推進局(府市の内部機構)への職員配置(113人)を含めると、府下で351人もの自治体職員が、万博のために働いていることになります。
 多くは2~3年間の派遣期間ですが、2019年7月から派遣している自治体(堺市)も。しかも派遣された職員の人件費は、派遣元の自治体負担(通勤、時間外、旅費等を除く)で、多くの自治体で職員不足が慢性化している中で、住民の「福祉増進」のための仕事に従事するはずの職員が、各自治体の負担で万博のために従事することになります。

共産党議員が各議会で追及

 堺市では、10日、日本共産党の藤本憲議員が、総務財政委員会で職員派遣問題を追及しました。繁忙期は月平均108時間もの残業が強いられるなど、今すぐ増員が求められる部署もある中で、府下で突出して多い7人もの職員を派遣し、人件費負担も肩代わりさせられていると指摘。「万博経費を小さく見せるために、自治体に負担を押し付けるやり方はやめるべき」と批判しました。
 吹田市議会本会議では11日、益田洋平議員が、能登半島地震の被災地への職員派遣が長期化する可能性もあり、万博協会に派遣されている職員を被災地へ回せと求めました。

万博関連への職員派遣・配置

自治体 首長と維新の関係 人数 期間 派遣・配置先
大阪府 公認 92 24.5現在 協会
57 24.5現在 推進局
大阪市 公認 101 24.5現在 協会
56 24.5現在 推進局
吹田市   1 22/4~26/3 協会
  1 23/4~26/3 協会
摂津市   1 23/4~26/3 協会
豊中市   1 21/4~26/3 協会
  1 22/4~25/3 協会
  1 24/4~26/3 万博首長連合
池田市 公認 1 24/4~26/3 協会
箕面市 公認 1 22/4~26/3 協会
1 23/4~26/3 協会
能勢町 推薦 0    
豊能町 公認 0    
茨木市   1 22/7~25/3 協会
1 23/4~25/3 協会
高槻市   1 22/4~26/3 協会
島本町   0    
枚方市 公認 1 22/4~24/3 協会
1 22/4~26/3 協会
1 23/4~25/3 協会
交野市   0    
守口市 公認 1 22/4~26/3 協会
門真市 公認 1 22/4~26/3 協会
1 23/4~26/3 協会
寝屋川市   0    
大東市   0    
四條畷市   0    
東大阪市 公認 1 23/4~26/3 協会
八尾市 公認 1 20/4~28/3 協会
柏原市 公認 1 22/4~25/3 協会
藤井寺市   1 24/1~26/3 協会
羽曳野市 公認 1 23/4~26/3 協会
松原市 推薦 1 22/4~26/3 協会
富田林市   1 24/4~26/3 協会
河内長野市   0    
大阪狭山市 公認 1 23/4~26/3 協会
太子町 公認 0    
河南町   0    
千早赤阪村   0    
堺市 公認 1 21/4~26/3 協会
4 23/4~27/3 協会
2 24/4~26/3 協会
高石市 公認 1 22/4~25/3 協会
和泉市   1 23/4~25/3 協会
泉大津市   1 23/4~26/3 協会
忠岡町 公認 0    
岸和田市 公認 1 23/4~26/3 協会
1 24/4~26/3 協会
1 24/4~26/3 大阪市消防局
貝塚市 公認 1 24/4~26/3 協会
泉佐野市 推薦 3 23/4~26/3 協会
熊取町 公認 1 22/4~25/3 協会
田尻町   0    
泉南市 公認 1 23/4~26/3 協会
阪南市 公認 0    
岬町   0    
合計   351    

日本共産党大阪府委員会自治体部調べ

(大阪民主新報、2024年6月30日号より)

 

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