おおさかナウ

2024年08月03日

山下よしきのあったかエッセイ
「自由な時間」を職場で語りたい

 〝搾取によって奪われているのは「モノ」や「カネ」だけではない。「自由に処分できる時間」――「自由な時間」が奪われている〟〝「自由に処分できる時間」こそ、人間と社会にとっての「真の富」である〟
 マルクスが明らかにしたこうした命題が、日本共産党の志位和夫議長の一連の講演と講義によってあらたに注目されています。
 特徴的なのは、「自由な時間」について、遠い将来の社会主義・共産主義の問題でなく、現代の資本主義における職場の問題としてとらえられていることです。
 先日開催した党のある会議では、「保育士に『自由に処分できる時間』について語ったら、『学びたい』でなく『職場に伝えたい』との反応で驚いた」、「教職員の党員が『共産党は自由な時間を拡大できる社会をめざしている』と労働者に語り始めている」などの報告が相次ぎました。
 職場の労働者にとって、「自由に処分できる時間」の提起は、学習の課題にとどまらず、ともに働き、たたかっている仲間に「伝えたい」「語りたい」内容なのです。
 実際、「いい保育がしたい」「いい教育がしたい」という願いを実現するためには、自身が成長する、子どもたちと向き合う――そのための時間が保障されなければなりません。
 「自由な時間」の問題を、共産主義のイメージを一新するうえでも、労働者の願いを実現するうえでも、そして強く大きな党をつくるうえでも、力にしたいと思います。(やました・よしき 日本共産党参院議員 次回は9月1日号に掲載)

(大阪民主新報、2024年8月4日号より)

 

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