おおさかナウ

2016年01月24日

都構想でなく福祉向上を
共産党府議団が予算要望

「府民の暮らしを応援する施策を」と求める日本共産党府議団=15日、府庁内

「府民の暮らしを応援する施策を」と求める日本共産党府議団=15日、府庁内

 日本共産党府議団(宮原威団長)は15日、来年度予算と施策について松井一郎知事宛てに要望しました。朽原亮幹事長・政調会長は「府民の暮らしや大阪の経済は全国や近隣府圏と比べても落ち込みが大きく、子どもたちをめぐる状況も厳しい。7年間で1551億円もの住民施策が削減されてきた。府がするべきは『大阪都』構想に固執しカジノを推進することではない。住民福祉の向上や市町村の補完という広域的自治体としての責任をしっかりと果たすことが求められている」と述べました。

 ブラック企業を根絶するため条例制定や、大企業等に対して賃上げや正規雇用の拡大を求めることを要望。子ども医療費助成対象を中学校卒業までに拡大するとともに、今年度から厳しくされた所得制限を元に戻し、府内全域で18歳までの助成制度をつくる下支えをすることを求めました。

 特別養護老人ホームの整備を急いで待機者の解消に全力を挙げるとともに、縮小された補助金の復元を求めました。
 大阪市立住吉市民病院(大阪市住之江区)を廃止・再編する計画を撤回して、地元関係者との合意を踏まえた医療計画にすること。児童虐待対策では子ども家庭センターの対応件数が増大する中で、職員一人あたりの対応件数が90件程度だった7年前から、いまでは140件を超えていることから、さらなる体制充実を求めました。
 巨大地震対策や咲洲庁舎からの撤退、咲洲地域の住環境の改善を大阪市とともに取り組むことを求めました。

 石川多枝府議は「中学校給食が全員喫食でなく選択制の学校では、喫食率が10%以下のところも多い。昼食を食べられない子どもが減っていないのが実情ではないか。見かねた教員が小さなおにぎりをつくって、保健室で食べさせることもある。府が市町村を支援することが、子どもの格差と貧困をなくしていく大きな力になる」と話しました。また府独自の学力テストなどで、「中学校では毎月テストになっている。テスト対策のために授業が遅れるという弊害も生まれている」と指摘し、過度な競争教育を改めるよう求めました。

 応対した新井純副知事は病院再編計画について、「厚生労働大臣の同意が得られれば整備を進めていく」と述べました。

(大阪民主新報、2016年1月24日付より)

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