2025年03月08日
山下よしきのあったかエッセイ
政倫審でわかったこと
昨年の総選挙で自民党が歴史的敗北を喫した最大の要因は、日本共産党と「しんぶん赤旗」が明らかにした裏金事件です。
ところが自民党はまったく反省していません。私は参院政治倫理審査会の委員なのですが、総選挙後、27人の裏金議員が我も我もと政倫審に弁明を申し出てきました。参院選で党公認が欲しいからでしょう。クリスマスを返上し、お正月もそこそこに、これまで24人の弁明を聴取し質疑を行いました。
「裏金について知らなかった」「私は関与していない」「秘書に任せていた」と全員が口を揃えています。しかし、赤旗の裏金スクープは2年以上前のこと。いまだに「知らぬ、存ぜぬ」は通用しません。
なかには「(裏金事件の)全容を解明してほしい」という議員もいました。殊勝な態度だと思いつつ理由を問うと「全容が明らかになれば私のやったことは大したことないとわかるから」との答え。開いた口がふさがりませんでした。
私は、ほぼ全員に「あなたは総選挙後、自民党執行部から、裏金システムについて、いつ誰が何のためにつくり、何に使われたのか、党として真相解明するので知っていることをすべて報告せよ、知らなくても調べて報告せよと求められたか」と聞いていますが、誰一人求められた者はいません。個々の裏金議員だけでなく、自民党全体が裏金事件の真相解明に背を向け、幕引きをはかろうとしているのです。
来る参院選、無反省な自民党に共産党の躍進で再び審判を。(やました・よしき 日本共産党参院議員 次回は4月13日号に掲載)
(大阪民主新報、2025年3月9日・16日合併号より)