13日に万博開幕
ガス爆発 熱中症 カジノのためのインフラ整備
危険性 市民に知らせて
府内各地で多彩に取り組み
大阪・関西万博の開幕が13日に迫る中、大阪湾に浮かぶ廃棄物の最終処分場である夢洲で開かれる万博の危険性などを知らせる市民の取り組みが相次いで開かれています。
運営費の赤字は必至
路上のラジオ シンポで検証
大阪・関西万博の開幕2週間となった3月30日、「行ってはいけない! 万博・カジノ反対府民集会」が大阪市旭区内で開かれ、約500人が参加しました。主催したのは、フリージャーナリストの西谷文和氏が運営する「路上のラジオ」です。
第1部は、おおさか市民ネットワークの藤永延代代表と西谷氏が、会場建設現場の様子を映像で示しながら、万博が開幕してもパビリオンがすべて完成していないことや、大屋根リングの護岸が波で浸食されている問題を告発しました。
第2部は西谷氏の進行で、日本城タクシーの坂本篤紀代表取締役、阪南大学の桜田照雄教授、藤永氏が討論。夢洲ではガス爆発事故の可能性があることや、熱中症が避けられない中で、会場には診療所が3カ所、救護所が5カ所しか設置されないなどの問題点を検証しました。
前売り券の販売数は3月末時点で約850万枚と、目標の6割にとどまり、運営費の赤字は必至となっている中、「赤字の穴埋めに、大阪市民の貯金(財政調整基金)を1円も使わせない」(藤永氏)などの発言がありました。
豊中市の保護者らでつくる「万博校外学習を心配する親子の会」は、長内繁樹市長らに「参加を強制せず、学校単位で行かなくてもよいと表明してください」と求める署名2万7646筆(オンラインを含む)を提出したと報告しました。
子ども招待は中止を
大教組など申し入れ 〝安全確認できぬ〟
大阪教職員組合の北川美千代委員長、大阪府立高等学校教職員組合の志摩毅委員長、大阪府立障害児学校教職員組合の西面友史委員長は2日、大阪府教育委員会の水野達朗教育長に対し、安全が確認できない「夢洲万博への子ども招待事業」の中止を求める申し入れを行いました。
3つの教職員組合は昨年3月、大阪・関西万博の会場である夢洲1区のトイレの工事現場でガス爆発事故が発生したのを受け、子どもの安全が保障されていない夢洲万博への学校単位での招待事業の見直しや中止を求める申し入れを、府と府教委に2回行いました。
今回の申し入れでは、万博開催が迫る今も、子ども招待事業には懸念や不安があると強調。具体的には▽夢洲では可燃性ガスや一酸化炭素などが開催期間中も出続けている▽混雑によるトラブルが不安▽熱中症対策に不安がある▽子どもの体調が急変した際、必要な救護が受けられるのか――などを挙げています。
「これらの懸念や不安がある状況で学校行事はできません」として①府教委が実施する招待事業の安全について、府教委が責任を持つこと②安全が確認できない「夢洲万博への子ども招待事業」は中止すること――の2点を求めています。
(大阪民主新報、2025年4月6日号より)