おおさかナウ

2016年07月31日

参院選を確信に大きな党づくりを
共産党府委が第9回総会

 

 日本共産党大阪府委員会は第9回府委員会総会を22日、大阪市天王寺区内で開催。参議院選挙結果を全党の確信にし、情勢が求める強く大きな党づくりに踏み出すことなどを提起しました。

維新政治乗り越え打破を

 報告に立った山口勝利委員長は、参議院選挙後に党中央が出した「常任幹部会声明」にも触れながら選挙結果を報告。11選挙区で野党統一候補が勝利し、前回比プラス9の大幅増になったこと、共産党は改選議席倍増の6議席に前進、非改選と合わせ14議席になり、比例票で13年参院選から86万2千票増の601万票を得、参院選では98年に次ぐ党史上2番目の得票数となったことなどを確認しました。

 大阪でも、野党と市民の共闘が大きく広がるかつてない選挙となり、渡部結候補には数多くの政党、団体、個人から大きな支援が寄せられたとし、「大きく発展した野党と市民の共闘、安倍政権と維新政治に反対する府民共同の新たな前進は、今後のたたかいの中で大きな力を発揮する」と強調。「共闘、共同の力をさらに強め、暮らしや経済政策、民主主義の問題など、共通する政策やたたかいを発展させていく」とし、「ともにたたかった野党と市民の皆さんとともに、地域や分野で広がった共同の力を大きく発展させていこう」と述べました。

 大阪の比例票は、日本共産党は42万1790票(得票率11・37%)を獲得したものの、得票数で1万5088票、得票率で0・5ポイント後退した要因については、「大阪における政党間の大激戦にどう立ち向かったのか、『比例を軸に』をどこまで貫けたのか、それぞれに深めていく」と述べました。

 山口氏は、自民、公明が大阪で比例票を減らしたのは、「安倍暴走政治全体への審判がより明確に示されている」と指摘。こうした中でおおさか維新が129万3千票(得票率34・9%)を獲得し第1党を維持、全国得票515万3千票のうち、大阪の得票が25・1%を占めたことに触れ、「政党間の力関係の新たな変化の下で、維新政治の影響力を乗り越え、新しい政治を切り開いていくためには何としても日本共産党の躍進を切り開く必要がある」と強調しました。

 山口氏は、大阪選挙区で渡部結候補が45万4502票(得票率12・2%)を獲得したものの、大激戦に競り勝つことができなかったことは「私たちの力不足」だとした上で、渡部候補が「政治は変えられる」という希望を語る先頭に立ち、府民調査や現場での聞き取りを基にした5つの「わたなべ結提言」など、各分野で働き掛けを行い、社民支持層の3割が支持、無党派層から全候補者の中で最も高い16%の支持を受けたことなどをマスコミ報道を基に紹介。「『比例を軸』に党躍進の勢いをつくりだすことを土台に、候補者の魅力を乗せて勝利の展望を切り開くたたかいがどうであったか、さらに深めていく」と述べました。

 選挙戦では、政権与党による野党攻撃、共産党攻撃が行われ、おおさか維新が反共攻撃の先兵の役割を果たしたと指摘。官邸主導でおおさか維新が2人擁立したのに対し、「策動を封じるところまでには及ばなかった」とし、「おおさか維新の策動を打ち破るたたかいは、大阪では政治的な戦略的課題」だと強調。
 その上で、維新とのたたかいでの重要な教訓として、「共同の力」「論戦の力」「草の根の力」を総結集し、日常不断のたたかいを前進させる必要があるとし、当面①国政で立ち位置をあぶりだす―「改憲与党」「安倍政権の補完勢力」、②「大阪改革幻想」「維新改革神話」を打ち砕く―真相の暴露と本物の「大阪改革」の展望を示す、③「野党共闘」「反維新共同」を府下全域で構築する、④草の根で「維新」を打ち破る巨大な組織力、ネットワークづくり、⑤直面する最大の焦点―一つ一つの中間選挙で「維新」を打ち破っていく、の基本方向で努力を開始する、と述べました。

 その上で山口委員長は、「掲げた公約実現へ、今日の情勢が求める強く大きな党をつくる仕事に、新たな決意を踏み出していこう」と呼び掛け、東京都知事選支援、改憲反対のたたかい、読者拡大、党の「世代的継承」などの取り組みを提起しました。
 総会では、渡部結氏を新たに府常任委員に加えることを確認しました。



(大阪民主新報、2016年7月31日付より)

 

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