「維新」政治どうみる Q&A
④異常な競争 教育破壊
Q 教育の分野では、私学無償化など、よくやっている?
「維新」は、大阪での「私立高校の授業料無償化」を「実績」にあげています。
大学を含む「教育無償化」は国連人権規約にうたわれ、日本政府も批准している当然の方向です。大阪の私立高校は、実質無償化(年収590万円未満世帯)されていますが、これは憲法の立場から、教育費の軽減・無償化をめざす私学関係者の長年にわたる運動がベースにあります。
その陰に隠れ、「維新」がすすめた実際の教育とはどんなものだったのでしょうか。
橋下徹氏は知事就任早々、「小学校1・2年の35人学級」の廃止を打ち出しました。PTAぐるみの百万署名で撤回させましたが、「維新」は、「35人学級」の独自拡充を拒否し続け、いまだに国基準のままです。これは全国で3府県だけのワースト水準です。教育予算も減らしました。
「教育は2万%強制」という橋下氏のもとで、教育界があげて反対した「教育基本条例」が強行されました。そのもとで、全国学力テストの学校別公表を義務付け、3年連続定員割れの府立高校の廃止、校長「民間公募」などを推進しています。異常な競争で強いストレスがかかり、学校の「荒れ」が突出する事態を招いています。
教職員への命令と脅し、待遇悪化のなかで、大阪への教職志願者は激減しています。正規教職員をきちんと配置せず、「教育に穴があいた」といわれる事態も広がります。
いま大問題になっているのは、大阪府独自の学力テスト(チャレンジテスト)です。全国いっせい学力テストに加え、今年1月に中学1・2年生、6月に3年生を対象に実施しました。子どもたちが〝テスト漬け〟にされるだけではありません。チャレンジテストの結果を高校入試の内申点に反映させるというのです。おまけにこれは学校ごとの評定平均が決定される「団体戦」で、平均点が悪い学校ではいい成績の生徒でも内申点が下げられるしくみです。
「1回のチャレンジテストで内申点が決まってしまう」「入試がまったく不公平になる」と強い批判の声があがっています。
「維新」政治どうみる Q&A
①「改憲反対勢力」つぶし
Q 参院選で「おおさか維新の会」が果たした役割は?
②行き詰まり大阪市解体へ
Q 大阪の「維新」はどこから生まれ、何を狙っているのか?
④異常な競争 教育破壊
Q 教育の分野では、私学無償化など、よくやっている?
⑤独裁的手法と破綻
Q 「独裁」というけれど、改革のスピードが違う?
⑦画期的な共同の勝利
Q 堺市長選挙や住民投票で「維新」を打ち破った原動力は?
⑧「異質の危険」に共同
Q 自民と共産・民進が組むのは野合では?