「維新」政治どうみる Q&A
⑧「異質の危険」に共同
Q 自民と共産・民進が組むのは野合では?
昨年(2015年)11月の大阪府知事・大阪市長ダブル選挙で、「維新」は「野合」攻撃に狂奔しました。
「国政で対立する自民党と共産党が大阪で手を組むのはおかしい」
しかし、大阪での「反維新」の共同は、国政では異なる政策をもつ政党、団体であっても、大阪で「異質の危険」を持つ「維新政治」はノー、「まともな府政・大阪市政を築く」という一点で力をあわせたものです。その背景には、広範な市民や各党の支持基盤の団体・個人の間に、「維新」への不安と批判が広がっていたことがあります。自民党大阪府連もダブル選挙前には「維新政治を終わらせる」というスローガンを掲げました。
日本共産党大阪府委員会は、党利党略でなく、府民の利益を守る立場から、「反維新」の立場を表明した栗原貴子知事候補、柳本顕大阪市長候補をそれぞれ自主的に支援する態度をとりました。
「野合」とは、「バラバラなものが手を組む」「密かに通じる」ことです。それは首相官邸と密談し、公明党とも衆院選小選挙区での取引をすすめた「維新」にこそあてはまります。
大阪における「反維新」の共同の大義と根拠は明瞭であり、さまざまな曲折をはらみながらも、堺市長選挙や大阪市の住民投票を経て、この一点では互いの信頼や共感も生まれており、さらに政策的な一致点を積み上げることは可能でした。
しかし、ダブル選挙では、この大義にたって、「大阪をこう変える」という旗印を鮮明にすること、また「反維新」の共同を住民投票の時のように府民の前に鮮明にうちだすことはできませんでした。
首相官邸による「維新」へのテコ入れ、「維新」による「野合」批判、そのもとでの自民党大阪府連の「共同」排除などが作用しました。そして、これらを打ち破れなかった大阪の日本共産党と共同勢力の力不足がありました。
堺市長選、住民投票の勝利とダブル選の敗北。大阪ではここから、「さらにしっかりした『反維新』の共同を」と新たな決意のもとでのとりくみが始まっています。
「維新」政治どうみる Q&A
①「改憲反対勢力」つぶし
Q 参院選で「おおさか維新の会」が果たした役割は?
②行き詰まり大阪市解体へ
Q 大阪の「維新」はどこから生まれ、何を狙っているのか?
④異常な競争 教育破壊
Q 教育の分野では、私学無償化など、よくやっている?
⑤独裁的手法と破綻
Q 「独裁」というけれど、改革のスピードが違う?
⑦画期的な共同の勝利
Q 堺市長選挙や住民投票で「維新」を打ち破った原動力は?
⑧「異質の危険」に共同
Q 自民と共産・民進が組むのは野合では?