おおさかナウ

2016年10月09日

安全対策は急務 国は市に指導を
大阪市営地下鉄 清水衆院議員ら大国町駅を調査

 

 東京都港区の東京メトロ銀座線・青山一丁目駅でことし8月、盲導犬を連れた男性がホームから転落し、電車にはねられて死亡した事故を機に、ホームの安全対策への関心があらためて高まる中、大阪市営交通の会と障害者(児)を守る全大阪連絡協議会(障連協)と日本共産党の清水忠史衆院議員(国土交通委員)が3日、大阪市営地下鉄大国町駅を視察し、国土交通省近畿運輸局に申し入れました。

視覚障害者にとって「欄干のない橋」と変わらない駅ホーム。御堂筋線と四ツ橋線が合流し、危険度の高い大国町駅を視察する清水衆院議員ら=3日、大阪市浪速区内

視覚障害者にとって「欄干のない橋」と変わらない駅ホーム。御堂筋線と四ツ橋線が合流し、危険度の高い大国町駅を視察する清水衆院議員ら=3日、大阪市浪速区内

 同駅は御堂筋線と四ツ橋線が合流し、両線の線路に挟まれた「島式ホーム」で、同一平面での乗り換えが可能な同地下鉄でも唯一の駅。しかし階段や支柱などがある個所では、特にホームが狭く、危険です。

 大阪市営地下鉄で安全対策の可動式ホーム柵が設置されているのは、全133駅中、52駅(39%)にとどまり、市交通局は設置費用や柵の開閉に伴う列車の遅延などを理由に、増設に背を向けています。

 一行は近畿運輸局で、地下鉄の浸水対策やホーム可動策の整備促進を要望。障連協代表幹事で視覚障害者の泉本徳秀さんは、「何人の死者を出せば対策が進むのか。東京メトロの事故後、道を歩いていると(大丈夫ですかと)声を掛けてくれる人が増えている。市民の関心が高まっている時だからこそ、事業者任せではなく、国がアクションを起こしてほしい」と訴えました。

 近畿運輸局側は「ホーム柵の設置推進は重要」としながら、「技術面・費用面での課題もあり、強制的に設置せよとは言えない」と回答。清水議員は「国として総合的に判断し、事業者を指導すべき」と強く求めました。




(大阪民主新報、2016年10月9日付より)

 

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