2016年11月20日
財政調整基金は目減りせず
府決算見込み 府民施策充実できる
府議会の特別委員会で2015年度決算の審議が始まっています。
一般会計と特別会計を合わせ、歳入総額は4兆6946億円で歳出総額は4兆6692億円の黒字でした。府税収入が想定より伸びたといいます。
大阪府の借金の府債残高は6兆2861億円で、前年度から890億円の減です。
借金返しのための積み立て金に当たる減債基金には、当初予算の280億円に加え、2014年度の一般会計黒字38億円の半分を積み増しています。
府の貯金にあたる財政調整基金も、15年度当初予算時点では約599億円を取り崩す予定でしたが、結局取り崩しは30億円にとどまり、一般会計黒字の残り半分も積み増すため、残高は2014年度末の1612億円から、マイナス10億円の1602億円となりました。
府は毎年度の当初予算で、財政調整基金の大幅な取り崩しを計画していますが、実際に取り崩されたのは00年度以来15年ぶりです。
松井一郎知事は財政の厳しさを理由に、子育て支援や河川改修など、府民の暮らしや命を守る施策の充実に背を向けてきました。今年度当初予算でも、財政調整基金を過去最大の710億円取り崩すとし、財政の厳しさをアピールしています。
子どもの医療費助成制度の府費負担は、14年度実績の約36億6千万円から15年度は約34億2千万円へ減少しています。通院での対象年齢を全国最低だった2歳までから就学前までへ拡充したことで、府は40億6千万円に増えると見込んでいましたが、実際は所得制限を強化したことで、約3割の子どもが府の補助対象から外れました。
(大阪民主新報、2016年11月20日付より)