6年間も最賃のまま/人手不足で介護事故も
ブラック企業なくせと懇談会
辰巳参院議員囲み交流 共産党淀川東淀川地区
日本共産党淀川東淀川地区委員会主催の「第6回ブラック企業規制!懇談会」が17日、淀川区内で開かれ青年労働者ら約20人が参加。スペシャルゲストの辰巳孝太郎参院議員を囲んで若者たちの働く実態を交流しました。
懇談会は昨年11月にスタート。深刻な社会問題となっているブラック企業をなくそうと毎月1回のペースで開いています。開会あいさつで今泉和幸地区委員長は、ブラック企業規制や派遣法改悪阻止は急務の課題で、「青年の働く現場から、悩みや苦労を交流して解決への展望を探っていこう」と呼び掛けました。
実態交流で、有期契約で働く20代女性は「半年更新で6年働いています。最低賃金ラインの時給820円で自立できる月収は得られない」と訴えました。介護事業所に派遣される女性スタッフは、「時給は850円。直接雇用するとの約束も実行されず、人手不足で介護事故も相次いでいる」と語りました。30代男性は、10社ほど勤務した企業で経験したサービス残業や労災事故を告発しました。
主催者が、この日参加できなかった25歳男性の労働実態を紹介。正規で働いたパン工場を退職した後は派遣などで10社に勤務。収入が途絶え無保険になり医療を受けられず体を壊した男性は、「僕は人生をあきらめている」と訴えたと言います。
安倍政権の労働法制改悪反対に全力
辰巳議員は、ブラック企業規制法案提出はじめ党の国会論戦が政府を大きく動かしたとし、昨年秋以降に厚労省が実施した企業約5千社の監督・指導強化、「固定残業代制度」など、求人広告の虚偽是正、離職率公表などを紹介。非正規労働者の急増や最低賃金の低さなど日本の労働環境の劣悪さを告発し、「安倍政権が進める派遣法改悪や残業代ゼロなど、労働法制改悪阻止へ全力を挙げる」と述べました。
宮島正党淀川区府政対策委員長(府議候補)、寺戸月美、岩崎けんた両大阪市議が参加し、報告しました。
(2014年5月25日付「大阪民主新報」より)