おおさかナウ

2017年07月30日

いま安倍政権とのせめぎ合い
共闘目指す市民の力で打倒を
15区市民連合が集い

「野党は共闘」と掲げる野党関係者と市民ら=22日、富田林市内

「野党は共闘」と掲げる野党関係者と市民ら=22日、富田林市内

 15区市民連合は22日、富田林市内で「9条を語る市民と野党の集い」を開き、約350人が参加しました。Swing MASAさんのサックス演奏に続いて野党と市民の代表が訴え、九条の会事務局長の小森陽一さんが講演しました。

小森陽一九条の会事務局長が講演

魅力ある政策の具体化必要

 開会あいさつした小林宏至代表は野党統一候補を誕生させるため、大阪有数の農業地帯を抱え、3町村が既設の鉄道網から切り離された地域において、大阪市を中心にした「南北格差」の是正や、「カジノ万博」を中止させ南北に集中する鉄道網を東西に新設するとともに、環境保全など多面的機能を持つ農業をまちづくりに積極的に生かすなど、魅力ある地域をつくるための政策の具体化が必要だと訴えました。

 緑の党の鍵谷誠一府本部共同代表と新社会党の早川義隆府本部副委員長、社民党の小川敬子府連常任幹事、自由党の渡辺義彦府連代表・元衆院議員、同党の姫井由美子岡山県連代表、日本共産党の辰巳孝太郎参院議員、ミナセン大阪の荒木淳子さんが、それぞれ野党共闘の意義を語りました。民進党河南町議のメッセージが紹介されました。

ここで手を緩めてはならぬ

 小森さんは、いま、憲法解釈をねじ曲げて自衛隊をアメリカの戦争に参加させることを狙う安倍政権と、国家権力は憲法に従えという運動を続け野党共闘を実現してきた国民との「せめぎ合いに一番の焦点がある」と述べました。また東京都議選応援での安倍首相の発言が、「国民が正当に選挙された代表を通じて政治に参加するという一番の前提を、あの総理は馬鹿にしている、踏みにじっているということを、多くの国民が直感したために、支持率が危険水域にまで下がった」と指摘。「ここで手を緩めてはいけない。私たちが倒さない限り、安倍政権は倒れない」「草の根の運動で画期的な野党共闘を実現する市民の力で、打倒できるかどうかがいま大きな局面を迎えている」と呼び掛けました。

国民の思いを逆手に取って

 また「2020年改憲」について、衆参両議院で改憲勢力が3分の2を占めている期間から、来年半ばの改憲発議も視野に入れ、野党統一候補を早期に実現する必要を強調しました。

 小森さんは、自衛隊を憲法に明記する「9条加憲」の手法について、戦争法反対から広がった運動を「分断しようとしている」と指摘。災害救助での役割から「自衛隊を憲法に書いてやればいい」という国民の思いを「逆手に取り」、「憲法の力を一切無くしてしまうのが加憲だ」と述べました。

 また、戦争法成立後に新たな任務を背負った自衛隊は、戦争法反対の運動で「災害救助などで国民の命を守った自衛隊に、海外で少年兵らと命のやり取りをさせたくない」と多くの国民が願った際の自衛隊と「決定的に違う」と述べました。「この狙いをどれだけ多くの人に分かってもらえるよう、市民が地域で運動できるかが決定的に大事だ」と小森さんは話しました。

 

(大阪民主新報、2017年7月30日付より)

 

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