「堺はひとつ」 コール響かせ
政令市・堺の発展へ
市民の会大決起集会 竹山氏が決意
堺市長選で必ず竹山修身市長の勝利をと「堺はひとつ 笑顔でつながる」市民の会が8日、堺東駅前で、「『大阪都』構想による堺市廃止・分割に反対する市民大決起集会」を開催。竹山市長は、「自治都市堺をなくしてはならない」と気迫を込めて訴え、集まった市民と共に「堺はひとつ」コールを響かせました。
「市民の会」の辰野邦次会長は、「市長選の争点は堺市を消滅させるのか、それとも未来につないでいくのかどうかだ」と強調。中世の時代から堺は自治都市として栄えてきたと語り、「『自分のことは自分で決める』、それが堺。将来に笑顔をつなぐ堺市民の代表として竹山市長を強く支援していきたい。皆さんの知恵とパワーでこの堺を次の世代につないでいけるよう頑張っていこう」と呼び掛けました。
ゲストスピーカーの平松邦夫・元大阪市長、森裕之・立命館大学教授、森友学園問題を追及してきた木村真・豊中市議ら堺内外の地方議員が連帯あいさつしました。
各氏は、維新が市内各所で配布するビラが「堺市の借金が増えた」などと事実をねじ曲げて、うその内容を記載していると告発。「看板政策の『都』構想を争点にしない、4年間議論もしないという維新のひきょうなやり方を許してはならない」「堺を守り続けるという竹山市長の訴えは、私たち市民に通じる思いだ」などと呼び掛けました。
自由自治都市 主人公は市民
竹山氏は、中世から近代そして現代につながる挑戦の気質、ものづくりの伝統、自治都市・堺の精神を挙げ、「自由自治都市堺の主人公は市民。これからも私は市民の熱い思いを受け止めて、政令市・堺の発展へ全力を尽くす」と力説。「都」構想に再び審判を突きつけて、堺市を守るため力を合わせようと呼び掛け、「教育や文化、歴史、まちづくり、堺の未来は市民が決めること。そんな堺市民の心意気を、大阪・関西のみならず、日本全国に示さなければならない」と市長選勝利へ決意を語りました。
都構想隠しを許すな
平松邦夫・元大阪市長
この4年間の1番大きな出来事は、2年前の大阪市を廃止分割しようとした住民投票で市民が勝利したことです。なのにまた、大阪府と大阪市が一緒になって特別区がいいのか総合区がいいのかと言っています。特別区というのは大阪市を分割して市ではなくすということです。
カムフラージュも
それが堺市となんの関係があるのかと言うと、大阪市が住民投票で政令指定都市でなくなった場合には、堺市は住民投票しないでもいいんです。その時の首長が「堺市をつぶしてもいい」と決めれば、そっちへ舵を切るという大変な制度です。
それゆえに維新は「都」構想を隠しています。総合区は「カムフラージュ」だと言った吉村大阪市長が謝罪していましたが、あの人たちは勝つためだったら何でも言います。勝った後では好きなようにしかやりません。是非私も大きな声で竹山さんを応援していきます。
市の権限と財源奪う
森裕之・立命館大学教授
「都」構想は、堺市をなくし、政令市が持つ豊かな権限と財源、つまり皆さんが支払った税金のかなりの部分を大阪府のものにします。
堺市民が納める年間約1330億円の税金は、本来市民生活を充実するために使われるものですが、特別区になれば62%にあたる約820億円が大阪府に入り、そこから府がどれだけ堺市に財源を戻すかを決めるのですが、大阪府も財政危機ですから、堺の財源は確実に減少し、将来ずっとお金がないと苦しむことになると思います。
これが「都」構想の本質。皆さんが納めた税金を自分たちのために使ってほしいというのであれば、「都」構想に反対しなければいけません。
堺市の財政は健全
自治体の収入に占める借金割合を示す実質公債費比率は、堺市の5・5%に対し大阪市は9・2%。客観的な数字で見ると、堺は政令市の中で最も財政が健全な自治体の1つです。
(大阪民主新報、2017年9月17日付より)