「都」構想 来秋に住民投票狙う
大阪市を破壊させない
明るい会・よくする会 運動強化へ学習会
松井一郎知事(大阪維新の会代表)や吉村洋文大阪市長(同政調会長)が、大阪市を廃止・解体する「大阪都」構想を蒸し返し、来年秋の住民投票を狙う中、明るい民主大阪府政をつくる会(明るい会)と大阪市をよくする会(よくする会)が15日、「『都構想』『総合区』を考える学習会」を大阪市北区内で開き、両会の地域・団体の代表など約140人が参加しました。
大阪市廃止の本質を知らせ
日本共産党大阪市議会議員団の瀬戸一正団長が、「都」構想をめぐる情勢などを報告。吉村市長は、「特別区」設置の賛否を問う住民投票を来年秋に実施する意向を表明すると同時に、「特別区」設置が否決された場合に「総合区」を導入する「基本議決」を、住民投票の前に行う考えを示していると述べました。
瀬戸氏は、政令市・大阪市を廃止して、権限・財源を府が奪うことなど、「都」構想の実像を徹底して明らかにすることが大切だと強調。現在の「総合区」素案は合区が前提になっており、住民自治を拡充するどころか破壊するものだとし、「『都』構想も『合区付き総合区』も反対の声を上げ、大阪市廃止反対の一点での共同を広げよう」と語りました。
要求に基づき共同広げよう
関西学院大学の冨田宏治教授が、10月の衆院選の結果にも触れつつ講演しました。
冨田氏は、維新は府や大阪市での福祉・教育の切り捨てに続き、地下鉄・水道・中央卸売市場の民営化など、貧困と格差をさらに拡大し、暮らしと安全・安心そのものの破壊を狙っていると告発しました。
橋下徹氏が府知事時代に、「大阪市が持っている権限、力、お金をむしり取る」と公言したことをあらためて紹介し、「ここに『都』構想の真の狙いがある」と力説。維新は大阪で侮れない組織票をもっていることを示し、住民要求に基づく草の根からの「オール大阪」の共同をつくることが求められていると述べました。
「共同闘争本部」を設置前回以上の取り組みを
開会あいさつした明るい会の荒田功事務局長は、松井知事や吉村市長が万博誘致で覆い隠しながら住民投票に持ち込もうとしていると指摘。前回の住民投票(2015年)の時以上の取り組みで運動を強め、住民投票ができない世論をつくろうと話しました。
2月7日に決起集会を
よくする会城東地域連絡会、大阪市教、新婦人府本部の代表が発言。最後によくする会の福井朗事務局長が、来年1月に両会の「共同闘争本部」を設置することを報告するとともに、学習会や市民宣伝を強め、「都」構想や住民投票に反対する市民・団体との共同を広げることを提起。来年2月7日に開く「維新政治ストップ『大阪市をなくすな!決起集会』」(仮称)を大きく成功させようと呼び掛けました。
(大阪民主新報、2017年12月24日付より)