2018年01月21日
辰巳孝太郎の国会レポート
原発固執に何一つメリットなし
小泉元首相が顧問を務める原自連(原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟)が発表した「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」について、原自連と懇談を行いました。
法案は「いつまでに廃止する」や「緊急の時には動かせる」などと四の五の言わず、キッパリと「即時廃止・今後一切稼働させない」「新増設認めない」「核燃料サイクル事業からの撤退」「原発輸出中止」「自然エネルギーは2030年までに50%以上、2050年までに100%」と、単刀直入に定めています。
原自連のメンバーの一人は「今回の法案は共産党さんが掲げてきた政策をパクったと言われても仕方がありませんね」と笑っていましたが、我が党も100%賛成できる内容です。
ここにきて法制局は「即時停止は(電力会社の)財産権の侵害で憲法違反」と語っているようです。国民の幸福追求権や生存権、財産権をさんざん侵害しているのが原発ですから何をかいわんや、です。法案ではその部分での手当も周到に考えており、廃炉決定後に不良債権と化す使用済み核燃料等は、企業会計等の特別措置を講ずるとしています。まさに推進派の逃げ道を塞いで、脱原発を実現しようとするものです。
世論調査では49%が全原発即時廃止に賛成で多数となりました。世界は再生可能エネルギーに投資をし、CO2(二酸化炭素)削減に不熱心な企業は取引さえ敬遠され,グローバル経済からも取り残されます。
原発に固執することに何一つメリットはありません。
(たつみ・こうたろう 日本共産党参院議員 毎月第3週に掲載)
(大阪民主新報、2018年1月21日号より)