おおさかナウ

2018年06月03日

法定協が紛糾
自民の廃止動議巡り

第11回法定協minpou 大阪市を廃止して「特別区」に再編する、「大阪都」構想の制度設計を議論する大都市制度(特別区設置)協議会(法定協)の第11回会合が5月28日、大阪市役所内で開かれました=写真。自民党委員が法定協廃止の動議を突然提出したため、議論が紛糾しました。

 維新に続き2番目に質問に立った自民党の花谷充愉府議が動議を提出。法定協を廃止するため議論を打ち切ることについて採決し、法定協の今井豊会長が松井一郎知事、吉村洋文大阪市長に廃止を申し入れるよう求める内容です。

 花谷氏は、大阪市廃止を主張し続ける吉村市長が大阪市への万博誘致を呼び掛けるのは自己矛盾だと批判し、「大阪市の廃止・分割や特別区の設置が不要であることは、前回の住民投票で決着済み」「不毛な議論をやめ、万博誘致に集中するため、協議会は廃止すべき」などと主張。引き続き公明党と日本共産党の質疑が予定されていたことから、動議の採決は次回の法定協で行うよう要求しました。

 これに対し松井知事や吉村市長は、ただちに動議を採決するべきだと主張。公明党の八重樫義幸府議が今井会長預かりとするよう発言しましたが、松井知事が「議論を続けるなら、動議は否決でいいのではないか」などと言い募り、審議が中断しました。

 各会派の代表者会議を受けて今井会長は、動議の扱いは次回法定協で行うこととし、質疑を続けることを提案したところ、吉村市長が「議論をやめるべきだという動議が出された段階で質疑を続けるのはおかしい」と “逆動議”を提出したため再び中断。再開後の協議会では残りの質疑は行わず、自民党の動議を議題とする次回の法定協をできるだけ早い時期に行うとして散会しました。

(大阪民主新報、2018年6月3日号より)

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