「職場問題学習・交流講座」
職場の現状と綱領が響き合う情勢
労働者の「拠り所」の党を大きく
共産党府委が報告会議 山下副委員長が講演
日本共産党府委員会(柳利昭委員長)が9日、大阪市中央区内で「職場問題学習・交流講座」の報告会議を開きました。5月26日から2日間、東京・党本部で開かれた同講座で報告を行った山下よしき副委員長・職場対策委員会責任者が、講座の中心点や討論で深められた課題を中心に講演。大阪の職場で活動する党員や地区役員、地方議員らが参加しました。
現実から出発し打開の方向探求
山下氏は、講座の準備に当たって、職場支部の現実から出発し、ともに知恵と力を合わせて打開方向を探求するという基本姿勢で、全国88の職場の党組織から聞き取り調査したと述べるとともに、「職場支部の活動を一歩でも二歩でも前進させるため、進んだ経験を互いに学び合い、困難をリアルに見て、打開の方向をともに探求をするために講座を開いた」と話しました。
報告の第1は、労働者の状態と日本共産党の党綱領の生命力です。山下氏は、調査を通じて民間・公務を問わず非正規雇用が増え、長時間労働がはびこり、「人間らしい雇用と労働が破壊されていると痛感した」と述べ、多くの職場が「労働者を育てる」など当たり前の役割が果たせなくなり、企業と社会の発展を阻んでいると指摘しました。
現状に胸を痛める労働者広がる
その背景には、目先の利益を追求する財界・大企業の経営戦略と、それに追随する自民党政府の経済政策の行き詰まりがあると指摘。同時にその中で、たたかえば部分的でも要求を実現できるチャンスが広がっており、その中で労働組合の役割が大きくなっていると強調。ナショナルセンターの違いを超えた共同も生まれているとし、「労働組合グループはもちろん、すべての職場支部と党員が、労働組合の中で大いに奮闘しよう」と語りました。
さらに山下氏は、職場の現状に「企業や産業に明るい未来はあるのだろうか」と胸を痛める労働者が広がり、「ルールある経済社会」への転換、資本主義の枠内での民主的改革を掲げる党綱領の内容が、管理職を含む広範な労働者と響き合う情勢が生まれているとし、「党綱領が職場で生命力を発揮していることに確信を持ち、職場で党の旗を高く掲げて奮闘しよう」と訴えました。
連帯と成長の「拠り所」となって
報告の第2の柱は、職場での党づくりです。山下氏は、2006年の第1回「職場講座」では「労働者と日常的に結び付き、人間的信頼関係をつくる」ことが呼び掛けられたことを振り返り、労働者の連帯を破壊する成果主義が職場に持ち込まれる中で、党員と党支部による「出発点はあいさつから」の努力が、若い世代を中心に労働者から切実に求められ、人間的な連帯の「拠り所」となっていることを詳しく紹介しました。
また「いい仕事がしたい」という願いに応える活動が、若い労働者の成長の「拠り所」となっていることを示し、「党綱領の内容が労働者と響き合うとともに、党員と党支部の存在と活動が労働者と響き合っている。ここに確信を持って職場の党の灯を消さない、その灯をさらに明るく大きくする活動に臨もう」と力説。「綱領を語り、日本の未来を語り合う集い」が労働者の要求に応え、党員の成長にもつながっていることを紹介し、「職場で党の旗を立てる任務との自覚を持って、『集い』の開催に挑戦しよう」と語りました。
第3に山下氏は、職場支部の活動を指導・援助する党機関の役割をめぐり、第1回「職場講座」が強調した「3つの基本姿勢」(注)を堅持・発展させ、変化をつくり出している経験が生まれていると指摘。6千万人の労働者階級の中に強く大きな党をつくることを提起した第27回党大会(17年1月)に触れ、この仕事を職場支部とともに、地域支部も含めて党全体であたることに、党機関として大いに挑戦しようと語りました。
注①困難な条件の下で不屈に奮闘してきた同志に心からの敬意を持って接し、苦労に心を寄せ、実情を聞くこと、謙虚に学ぶことから仕事を始める、②職場支部を短期の目で見ずに、長期の目で職場支部を強め、継承していくための手立てを一緒に取る、③職場支部の活動を励ます党機関としての独自の取り組みを行う
比例目標を決め党活動の発展を
最後に山下氏は、参院選・統一地方選勝利へ、すべての職場支部が「比例850万票、15%以上」という参院比例の全国目標に即して、すべての職場支部が支持拡大目標を決めて、「全国は一つ」で達成することを、党活動発展の軸とすることを提起しました。第4回中央委員会総会(11日)を受けて、「入党のよびかけ」の活用や「集い」の開催、党勢拡大に挑戦しようと呼び掛けました。
討論では東京での講座の出席者や、各職場で活動する党員が経験を交流しました。
(大阪民主新報、2018年6月17日号より)