チャレンジテストやめよ
府議会教育常任委 石川府議が質問
日本共産党の石川たえ府議は12日の府議会教育常任委員会で質問に立ち、府独自の「中学校チャレンジテスト」の中止と、テスト結果の高校入試への利用をやめることなどを求めました。
年1回のチャレンジテストは、その結果で各学校が生徒につけることのできる評価の範囲が決められ、その範囲を超える高評価や低評価をつけることができなくなります。
公平性を著しく欠くテスト
チャレンジテストをめぐっては、日々の生徒の頑張りを知る現場の教師から、「到底承服できない」などの声が上がっていました。
また中学3年では、生徒個人の評価の範囲ではなく、学校ごとの評価の「平均値」が決められます。テスト結果が高校入試に利用されることから「団体戦」とも言われ、同テストの成績の悪かった学校では、成績のいい生徒でも評価が下方修正されます。
同テストについて府教育庁は、公立高校入試での「公平性」を担保するなどを目的にしているとしていますが、石川府議は「公平性を欠いているのはどちらか」と厳しく批判しました。
全国学力テストをはじめとする行政調査であれば、生徒の成績評価に使用できません。府は、石川府議の質問に対し、同テストは府教委の「取り組みの1つ」であり、「行政調査ではない」と答えました。
また石川府議が、「市町村の判断で同テストへの不参加が認められるか」とただしたのに対し、府は「市町村の判断による」と認めました。
子どもも教師も追い立てる
石川府議は、「チャレンジテストの入試選抜活用が、子どもも教師も追い立てる結果につながっている。これでは学力向上・指導力向上につながらない。直ちにやめるべきだ」と主張しました。
高校潰しやめ少人数学級を
石川府議はまた、府立高校再編整備計画について、大阪では1学級10クラスを超える高校も多いことから、全国並みの1学級平均6クラス編成にすれば、高校を減らす必要はないと指摘しました。
石川府議は、この間、高校つぶしが進められてきた中で、「就学の機会が地域の子どもたちから奪われた」と強く批判し、高校を減らすのではなく、少人数学級に踏み出すよう求めました。
エアコン設置へ独自支援を
また石川府議は、児童生徒の熱中症対策の強化を求め、普通教室や特別教室へのエアコンの早期設置へ、府が独自に市町村に財政支援を行うよう求めました。
府内の小中学校の普通教室へのエアコン設置率は70%超で、特別教室は40%。日本共産党府議団はすべての公立学校の教室、体育館へのエアコン設置を繰り返し求めてきました。
教育庁は特別教室への設置について、「設置率向上を検討する」と述べました。市町村への府独自の補助制度については、「困難」だとしました。
(大阪民主新報、2018年10月21日号より)